復刻版ブログ11「中学生が株式会社の経営者になるには」
振り返って
法人設立当初、よく中学生が社長になれるんですか?という質問を受けました。
まず最初にこの「社長」という役職。実はこれ法的な根拠はなにもありません。各会社がある意味勝手に名付けている肩書でしかありません。
そういう意味では別に「CEO」でも良いですし「店長」でも「リーダー」でも構わないのです。逆を言えば、アルバイトに「社長」を名乗らせることも法的には問題ありません(実際にそうしたら、会社運営上いろいろ問題がありそうですが)。
じゃあ経営者って何?というと一般的には会社法上の役員と捉えられることが多いと思います。役員とは、「取締役」「監査役」「会計参与」の3役になります。
取締役は聞いたことあると思いますが、監査役は何となく聞いたことあるような?会計参与に至っては聞いたことありません、そんな方も多いのではないでしょうか。
細かい話は置いておいて、ここでは必ず必要な「取締役」を経営者と定義します。ちなみに取締役は複数人任命でき、その場合は代表者が「代表取締役」となります(こちらも複数人任命可能です)。
世の中的には、この代表取締役が社長を名乗ることが多いと思います。
さて、話を戻して中学生が経営者、つまり取締役になれるか?についてですが、結論から先に言うとなれます。
ただし15歳以上か未満かでその方法が大きく変わるのです。
実は取締役になるためには、法人登記(会社設立を役所に届け出ること)の際に実印が必要となるのですが、15歳未満は印鑑証明が作れない自治体がほとんどなのです。
そのため15歳未満は実印が作れず、取締役になることができません。逆に15歳以上であれば問題なく取締役になれます。
でも先程、中学生でも取締役になれると書きました。中学生といえば13歳、14歳もいます。そういう子はどうやって取締役になるのか?
それが、取締役会を設置するという方法です
次々と似たような言葉が出てきて混乱するかもしれませんが、あと少しだけお付き合いください。
本来会社の意思決定は持ち主である株主が行うものです。小さい会社は株主=取締役であることが多いので問題ないのですが、大きな会社になると株主と取締役は違う人であることが多いです。
その場合、毎回株主が集まって多数決を取るのは大変なので、ある程度のことは取締役たちに任せるということが必要になります。そのための会社の意思決定機関として取締役会というものを設置できるのです。
取締役会は3人以上の取締役とそれを監査する監査役1名で作れます。
ここも取締役会の細かい話は置いておいて、会社を設立する際に取締役会を設置しますと宣言すれば、なんと代表取締役の実印だけで法人登記ができるのです。つまり取締役の中学生は実印不要となるのです。
こうすれば中学生が取締役になることができます。
ちなみに我々(株)バビロニアは、当時14歳の息子が取締役で社長を名乗りました。そして代表取締役は父親である私、あと妻にも取締役になってもらい取締役設置に必要な3人の取締役を確保。
監査役は本当ならこう言ってはダメなのですが、家族で作る小さな会社なので、基本的に何もしてもらわなくても大丈夫なので、嫁のお義父さんになってもらいました。
また役員(取締役や監査役)には本来役員報酬という給料にあたるものが支払われるのが一般的ですが、弊社はそれを出していません。
役員報酬を出すと社会保険や年金などの手続きが必要となり、会社運営が煩雑になるので、利益は全て会社内に蓄積する形にしています。
こんな感じで株式会社設立の書類を作り、印鑑証明や戸籍、住民票などの必要な書類を役所で発行してもらい、最後に資本金を準備して中学生が経営者で社長の会社を設立しました。
そんな会社設立前夜の様子を記した当時のブログはこちら
↓↓↓
必要書類と会社の印鑑が揃った!
先週、住民票と印鑑登録証明を取ってきたという記事を書きましたが、書類系と印鑑がついに準備完了!というところまで来ました。
残る書類の一つは戸籍謄本。本籍地が遠隔にあるため、書類で取り寄せということで先週申込書を郵送して、本日無事返送されてきました。
これで書類系は一通り揃い、後は資本金の入金エビデンスとして銀行通帳のコピー。これで司法書士さんから言われたものが全部揃う。
そして、これも先週注文しておいた会社印、
ついに届きましたーーーーー
それがこれ
株式会社バビロニアの角印、その他、銀行印と代表取締役印この3本セットでなんと2,300円
素晴らしいクオリティーだと思う。コスパ最高!
こうやって印鑑が出来上がると、何か本当に会社が出来るんだという時間が。
まぁ、会社できてからが本当の意味でのスタートですが、なんだかドキドキしてきます。
今後、定款作成されて法人登記などいろいろ手続きが残っているのですが、そこは司法書士の方に任せているので、あまりやることがないので。
さて、明日は会社の資本金を振り込んでこないと。資本金はとりあえず50万円。
大きな初期投資があるビジネスをやる訳ではありませんが、1年間は大きな売り上げがなくても問題なく過ごせるだけの資本を用意しようと思いこの資本金としています。
ということで、6月中には法人登記かなといった状況です。