【人生の終わりに聴きたい曲②】「銀河鉄道の夜」は星空の情景が綺麗に浮かぶ名曲。
貴方は心の奥深くに沁みついている曲はありますか?
僕には2つあります。
GOING STEADYの「BABY BABY」と「銀河鉄道の夜」です。
どちらも一万回以上聴いている曲。
2001年にリリースされた「さくらの詩」というアルバムに収録されています。
BABY BABYについては、下の記事で書きました。
今日は「銀河鉄道の夜」について。
この曲、タイトルの通り、宮沢賢治の名作「銀河鉄道の夜」のインスピレーションを受けています。
この曲の良さはなんといっても、聴いた瞬間に夜空の情景がハッキリと浮かぶこと。
こんなに星空の情景が浮かぶキレイな曲はありません。
イントロから衝撃的で、ギターリフで「夕暮れ〜夜になっていく様子」を、その後ベースとドラムとキーボードが入って「空を見上げたら満点の星空が広がっている様子」が見えてきます。
ゴイステの演奏はお世辞にも上手とはいえないのですが、こんなに綺麗なメロディライン・美しい表現の歌詞を他に知りません。
日々ひび割れ柿の実 夕焼けて夜は来た
空水色 オーロラ 蜂蜜に濡れた月
赤レンガ煙突の上 ガイコツが踊ってる
ハロー 今君に素晴らしい世界が見えますか?
出だしの歌詞は、文章としては意味が分かりづらいですが、空の上の様子を「絵本の世界のように」「綺麗に」「どこか切なく」表現しています。
僕にとってこの曲が忘れられないのは、歌詞に出てくる場所が、大好きだった人との思い出の場所と重なるところです。
声 高円寺に消え やがて汽笛は響き
噛む カムチャッカのガム 蒼白く甘い夜
シベリア鉄道乗り換え 東北を目指します
ハロー 今君に素晴らしい世界が見えますか?
高円寺は当時の彼女とデートしたところ。
バンドマンの聖地で、雑多な街。
しみったれていて、どこかノスタルジーを感じる、そんな街。
バンドマンだった僕の住処である高円寺を出発点として、北を目指す。
ロシアのカムチャッカ半島を経由して、終着は東北。
東北は宮沢賢治さんの世界と重ねているのでしょう。(峯田さんの出身も東北です)
そんな宮沢賢治さんの出身地である岩手県の遠野は、僕と彼女が出会った場所。
この曲を聴くと、遠野で見た綺麗な夜空を思い出します。
サビでは、もう逢えることのない人への想いが描かれています。(主観です)
おそらく大好きな相手はもうこの世にはいないのでしょう。
歌詞の切なさと、峯田さんのシャウトが、当時の僕には直球でぶっ刺さりました。
大好きだった彼女と別れて、毎夜、寝る前にこの曲を聴いて涙する日々でした。
そんな思い出の曲です。
あの子が生きていてくれるだけで、それだけで良いのです。
もう逢うことはないですが、どうか、どうか、お幸せに。
ハロー 今君に素晴らしい世界が見えますか?