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マヨナカで働くにはマヨナカに対して柔軟に対応できる人間であると陰陽庁に認めてもらう必要…
「人の名を名乗ると言うことは、あなたは妖なのだろうか」 猫教授の言葉に坂井さんは頷く。 …
「この建物全体が今はこの世とあの世の間にあると先輩に教わったのですが、お客様はどうやって…
「お待たせしましたー。鯖味噌煮定食でございます」 店員さんが猫教授のところに膳を持って…
「ただ混み合っております。相席でしたらすぐにご案内できますが——」 店員さんの言葉に僕…
「じゃあ、オオメダマくんは今から休憩ね」 レジカウンターを出ようとする僕にコトリ先輩が…
大きなカラスだった。 そろそろレジも交代の時間かというときに来店したのは、それはそれは大きなカラスだった。 より正確に言うと人に近い胴体にカラスの頭がくっついていた姿をしている。 「本を取りに伺いました。カラスマです」 よく通る男性の声でカラスは流暢に名乗りながら予約票をレジカウンターに置いた。その手は人と似た形をしているけれど真っ黒な羽毛に包まれている。 「あ、はい。少々お待ちくださいませ!」 僕は予約票を受け取って、レジ後方の棚に駆け寄る。 予約票に書かれてい
「ありがとうございましたー」 なるべく普段通りの声でそう言って、僕は大きく伸びをする。 …
レジで行う業務は何も会計だけじゃない。 担当を持っている先輩方は会計の合間に売り上げ…
「もともと、昼は人の時間で夜は”彼ら”の時間だったそうですよ」 在庫チェックをしながら…
「いらっしゃいませー」 シャッターが開くと同時にレジにいた先輩が声をあげた。 「本をね、…