モノクローム・ゴッホ~ゴッホ展内覧会に行ってきた
今日はゴッホ展内覧会へ。
ゴッホについては、これまでも何回か書いてきたし、作品も見てきたつもりだったが、今回思わぬ角度からフックを食らってしまった。
それが、こちら。
今日はゴッホ展内覧会へ。
ゴッホについては、これまでも何回か書いてきたし、作品も見てきたつもりだったが、今回思わぬ角度からフックを食らってしまった。
二階から始まるゴッホのコーナーの、最初に集められた素描群。
画家を目指すことを決めた彼は、最初の三年間、ひたすら素描の勉強に熱中した。
ミレーの版画や教本の模写に始まり、生きたモデルも使うようになる。
が、特に印象深かったのは風景画、特に樹をモチーフにしているものだった。
何か叫ぶかのように、天に向かって枝を伸ばす柳の木。
砂地にしがみつくように生える木の根と枝を描き、力強い「生命の闘い」を表現しようとした一枚。
会場を進むと、時間を隔てて、それらが油彩作品を生み出す種になっているのがわかる。
ローマは一日にしてならず。
ゴッホも、フランスに来てから「色彩」に目覚め、独自の表現を磨きあげていったが、その根には、素描トレーニングを積んでいた時代、木の中に「表情と魂」を見いだし、表現を試みていた経験が息づいている。
会期中に、彼の素描作品を軸に、一本書けたら、とも思ってしまった。