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読書メモ~北方謙三『虹暈 チンギス紀(三)』より


 小説などを読んでいると、たまにドキリとさせられたり、深く深く刺さる言葉にぶつかることがある。

 今回は北方謙三さんの『チンギス紀』シリーズ3巻から。


「強さそのものには、意味はない。その強さをどう遣うかということで、意味らしいものが生まれるだけだ」(p.54)

 強力な五十騎の兵を率いる謎の老人、玄翁の台詞だ。

 強さ、力をどう遣うか。その観点で見ることは、キャラクターの分析などにも使えそうだ。

 

 『チンギス紀』シリーズは、連載当初から気になっていたが、単行本が出てからかなり経つまで、手に取れなかった。 

 二巻と、この三巻との間にも、数か月のブランクが空いてしまい、おかげで少し細かい人物の関係がわかりにくくなっている。

 が、話の流れに乗ってとにかく進むことにする。

 こういう話は、一回や二回で把握しきるのは無理かもしれない。あらすじをまとめた「ガイド」や「読本」があれば、やりやすくはなるだろうが、出るとしてもまだまだ先だろう。

 とにかく、地図がないなら、道なりに。目の前にある道をとにかくたどって行ってみることだろうか。


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