歴史小ネタ~ヘンリー8世とエリザベス1世
生涯6人の妻を次々と取り換えたヘンリー8世。
しかも、6人のうち2人は斬首、という事実からも、血なまぐさいイメージが付きまとう。
しかし、そんな彼も若いころは体格に優れた美男子だった。
数か国語を操り、リュートを奏で、作曲もする教養人であり、スポーツもダンスにテニス、槍試合、と何でもござれ、とまさに文武両道だった。
そんな彼が特に自慢していたのは、ダンスで鍛えていた足の美しさ。
白いストッキングで脚線美を強調し、ヴェネツィア大使の前でも、大いに自慢する。
ヘンリー「この余のふくらはぎ、どう思う?」
大使「は、はい。とても素晴らしいかと」
ヘンリー「フハハハ!そうだろう!フランス王も、ここまでの足は持っておるまい!」(  ̄∀ ̄)
そして、その娘エリザベス1世。
2歳の頃に、母が「姦通罪」の汚名を着せられて処刑されて、本人も庶子扱い。
異母姉メアリーからは憎まれて、処刑されかけるなど、辛酸を舐めてきたが、姉の死により、25歳で即位。
そんな彼女のライバルは、親戚筋でもあるお隣スコットランドの女王メアリー・ステュアート。
どちらも美人で、数か国語を操り、スポーツを好み、と共通点も多い二人。
ある時、スコットランドからの使者がやってきた。
エリザベスは次々と衣装を着替えて登場し、リュートを弾き、数か国語を操って見せ、そして使者に問いかけた。
「スコットランド女王とこの私と、どちらが美人?」
「わ、我が国の女王(メアリー)はスコットランド一の美人、そして陛下(エリザベス)はイングランド一の美人でございます」
と、綱渡りにも等しい答えで乗り切ろうとする大使。
しかし、それで「あ、そう」と引き下がるエリザベスではない。
「メアリーと私、どちらの方がダンスが上手?」
など質問ははてしなく続く。(本当に、宮仕えは大変)
そして、最後に…
「どちらの方が背が高い?」
「…メ、メアリー陛下の方でございます」
「そう。じゃあ、あの人は高すぎる、ってわけね。私はちょうど良い高さだもの」( ¯ ﹀ ¯ )
筆者の個人的な感想;何だかんだで親子だな、この二人…。
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