
徒然日記
今日は昼前に歯医者の定期クリーニングへ。
幸い虫歯はなかったので、次はまた三か月後に。
しかし、歯医者というのは、行くだけで精神力を削る。
続いてビアズリーの記事企画案の一つをまとめ、さらに連載の記事を何とか仕上げた。
アルチンボルド氏はしばらく見たくない。
書いていて思ったが、自分の才や作品を面白がり、信頼を寄せてくれるパトロン(皇帝)たちに出会い、彼らのもとで絵以外にも様々な仕事をやらせてもらえたアルチンボルドの人生は、きっとこれ以上望むべくもないくらい幸せで充実したものだっただろう。
そして、彼が仕えた皇帝の中でも「変人」ルドルフ2世にとって、アルチンボルドは自分の趣味に大いに付き合ってくれる得難い存在だったのではないだろうか?
ルドルフ2世は、最後は「政治的無能」の烙印をおされ、弟との政争に敗れて1612年に失意のうちに亡くなる。その時にはアルチンボルドも既に亡くなっていたが、彼の作品は、そこに含まれる寓意の意味が忘れられたこともあって、「キワモノ」扱いされるようになる。そんなアルチンボルドが再びみいだされるのは20世紀、シュルレアリストたちによってである。
変人皇帝と、「キワモノ」画家。
二人の間にあった絆の証こそ、〈ウェルトゥムヌス~〉かもしれない。