3本目 深緑野分『メインディッシュを悪魔に』
アンソロジー『料理をつくる人』から三本目、深緑野分さんの『メインディッシュを悪魔に』。
地獄の王サタンがニューヨークに登場する、という設定に、ドラマの『ルシファー』を思い出した。
前の二作がほのぼの現代(日常の謎)、ホラー風味なら、今回はダークファンタジー風と言うべきか?
スルスル読んでいけるかと思えば、途中でちょっとしたどんでん返しもあるのが、まるで隠し味のスパイスのよう。(ちゃんと伏線は張ってある)
上等な肉料理を食べたかのような読後感。
好みだ。
時間をおいて再読したら、また違う味わい方ができるのかもしれない。