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チェコで知らない人の結婚式に参列してサウナでキメてきた

6月はヨーロッパ。
清少納言だってそう言うだろう。食い気味に言うはずだ。

6月のヨーロッパは最高だ。暑すぎず、寒くもなく、日が長い。湿気も梅雨もない。6月のヨーロッパの良さに気付いたのは2019年。パンデミックに阻まれ、梅雨の6月を数度過ごすことを余儀なくされたが、再び最高のヨーロッパに再び降り立つことができた。


まず降り立ったのはチェコだ。ドーハを経由して20時間。二度目のチェコに着いた。友人がいなかったら、チェコを旅する確率はすこぶる低かっただろう。いわんや2度も。偶然の運命により出会ったチェコのプラハは世界の中でもかなり好きな街となった。

「俺たちは世界的観光地だぜドヤァァ」感は皆無なのに、めっちゃいい。慎ましく美しすぎる街。プラハ城は完全にファイナルファンタジー。各所でクリスタルを探してしまう。

魔法が使えたけどたまたま今日ド忘れしたにすぎない。そう錯覚してしまうほどおとぎの街だ。ぜひ行ってほしい。もともとの観光イメージがそこまでないから衝撃がでかい。そう思うと、情報は罪だなと思う。あらかじめ調べ尽くしてしまうと、インスタと視界の答え合わせになってしまう。この広い世界がスマホの画面のサイズになってしまう。知らずに行くから世界は広く感じるのに、知らない頃には戻れないね。無知の知。バカの壁。

相変わらずプラハは美しい街なのだが、二度目ともなると観光地は一通り行っているという懸念点がある。広場の仕掛け時計みたいなやつも2回見とる。安いビールもすでに飲んだ。チェコはコンパクトな国なのだ。

そこで二度目のチェコでは、ひとりでサウナに行ってやった。このあたりはサウナ文化らしい。日本のスタートアップ界隈と姉妹界隈なのかもしれない。隣のハンガリーはさらにサウナ大国。スパワールド。新世界のスパワールド世界の大温泉と姉妹世界かもしれない。ハンガリーには、友人が今度連れてってくれるらしいので、いつか検証日記を書く。

わけわからんオブ・ザ・イヤー2位 チェコでサウナ

チェコのサウナは、まさかの混浴だ。水着ではなくどでかいバスタオルを巻いて裸を凌ぐシステムらしい。完璧な男女平等。ダイバーシティ過ぎるのも考えものだなとか、こんなイエローモンキーはヨーロッパでは視界に入らないだろうなどと思いつつも、やっぱりおじさんよいないでくれと願ってしまう。願いが届いたのか、たどり着いたサウナは貸し切りだった。っしゃ。

ォォォォォォ!!!整うゥゥゥゥ!!!ああああああああああああ。

異国の地でのサウナは、over the 整い。生半可な整いじゃない。20時間かけてやって来た地で、全裸になってるんだ。シュールレアリスム指数が相当高い。ここまで来て整わずしてなんだ。世界の広さを思いながら、脳を活性させずしてなんなんや。全身全霊が整ってしまう。最後までソロサウナを堪能して、受付チェコ女子に、サウナブームの日本から来て整ったわよヘーイ!と全身全霊で伝え、私はUberで帰路についた。

わけわからんオブ・ザ・イヤー1位 知らん人の結婚式に参加

今回の、チェコのメインイベントはこれです。友人の「せっかくやしチェコの結婚式見に行く〜?」発言。人様の結婚式を、チームラボ豊洲かアド街に出た町中華くらいの扱いをする友のおかげで、友のパートナーの友達の結婚式に参列させていただきました。わーい。友人が、遠く離れた異国でも、寛容ファンキーな友人を作っていて安心した。

チェコの結婚式は、ほのぼのホムパみたいな形式がスタンダード。この日の結婚式は、田舎町のバンガローレストランみたいなところを貸し切って行われた。参列者は、ちょっとしたパーティー程度のおめかし。幻かと思っていた「ちょっとしたパーティー」が、異国の地に存在していたのだ。ちょっとしたワンピースを着ていったが、高原過ぎて意外と寒くて、ずっとユニクロのパーカーを羽織ってたくらいには、ドレスコードは自由だ。

「神父に誓います」的なシーンがあったのだが。様子が変だ。私服の神父に見えた人たちは、役所の職員だという。ガチで事務的な手続きをその場で行っているのだ。役所職員が承認することによって、式中に正式な入籍。役所の人は結婚式のたびに休日出勤じゃん。おもろ。


式っぽいセレモニーのあとは、24時間、飲んで食べてダベる。歌ったりするし、寝たりもする。草原にテント張って寝る勢もいる。ブーケトスはあったけど、形式的な出し物とかビデオとかはなし。ご祝儀は渡すらしい。引き出物はないしお返しのルールもなさそう。薬草みたいな真緑のショット酒が振る舞われ、苗が植えられた植木鉢を貰って帰るシステム。この酒はなんだ。少なくとも身体には悪そうな色だった。

このヤバ色ショット定番らしい

旅しても、文化に触れた気になるだけで、表面をさらうしかできない。コーティングされた砂糖は、決してケーキではない。

みんなの優しさコンボにより、ケーキを少し食べました。おめでとうとありがとうを大声で伝えたい。次来るときはチェコ語で言いたい。こういう体験は、不動の歴史的観光地に行くよりも味わい深いよね。嗚呼美味だよ。

丸焼きの豚

最終日には、でかいイオンみたいなショッピングセンター街にも行けた。日本にいてもできそうな、そこにある暮らしを、わざわざチェコで達成した。外国のショッピングセンターって、天井が異世界くらい高くて、トイレは小旅行くらい遠い。またチェコにこよう。

ちなみに、わけわからんオブザイヤー惜しくも第3位は、チェコでWeWorkに行く、でした。残念!わざわざこんなに遠くまでやって来てもすることは仕事です。パソコン片手に世界を飛び回るそれの人が私です。怪しくて最高だ。

仕事をしていたら、WeWork内で歌を歌うシンガーソングチェコっ子が現れた。世界観すごい。日本では、オープンスペースで意識高いMTGしてる人に対して、「Zoomの声がでかすぎますよ??」顔で5度見してしまうこともある。

しかしそこでギターかき鳴らされた日には、もう承伏です。文化が違うってすごいや。コワーキングソングに違和感ないもんな。日本のWeWorkももっと多様性やろうぜ。サンバとか踊ってみようよ。

チェコの人って多分勤勉だし、街が旧共産圏だからか、どこか流れる空気がピリッとしている。実際快適な気候は一瞬で、すぐ暗く寒い日が続く。怠惰な空気は皆無なので、仕事が捗るんだよね。だからって、コワーキングスペース感覚でチェコには行けねーけどな。時間とお金両方が厳しいから、アジアでお茶を濁してしまう私達。そりゃ極東とか呼ばれちゃうよね。極めて西に行かなきゃ6月のヨーロッパは味わえない。だけど味わってみて欲しい。山のような仕事を抱えてくるのはどうですか。

遊覧船みたいなやつよかったよ

チェコ良かったなぁ。相変わらず良かった。ゆっくりできたのが良かった。旅のメインディッシュが控えている私は、日常のようにチェコで過ごすという贅沢なことをし、ヨーロッパのハワイことマヨルカ島に向かったのであった。

最後に急なSUSHI!!!!チェコには、ベトナム人がやってる、中華料理と韓国料理と寿司を出すざっくりというとアジアみたいな飲食店が多いんだよ。中華料理屋の寿司。日本でも流行るかな。

流行るなんて微塵も思ってないのに、締めに良さそうだからお口をすべらせてしまった。じゃあさよなら。マヨルカ編で会いましょう。



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