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とにかくやることがない冬の宮古島のメリットについて
宮古島と二拠点生活を始めて3年目に突入した私が冬の宮古島について少々。
夏の宮古島といえば、エメラルドグリーンの海に白い砂浜、そしてキラキラの太陽。昨今ブレイクし続けている宮古島のインスタの映え映え投稿を、一度くらいは目にしたこともあるだろう。少なくとも私は見せつけている。
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夏の宮古は完璧なリゾート。インスタの箱庭ではなく、リアルに広がる青と緑を直接訪れて見てほしい。
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しかし、冬の宮古島はどうか。
その実態はあまり知られていない。
2月の平均気温は17度程度。
東京と比べれば温暖とはいえ、とにかく風が強い。冷たい強風にさらされると体感温度はもっと低く感じる。さむいんだ。今回の滞在は、さらに気温が下がり、年間最寒を叩き出した。そんな時期にきた。
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そして、割と晴れない。曇天の日が続く。どんよりとした空が続く。「南国」のイメージからは、かけ離れた景色が広がっている。
当然海には入れない。宮古ブルーは顕在で、どんより空の下でも、東京のどの海よりも美しい海。だけど、夏のキラキラ海と比較することもおこがましい。これが宮古の海だと思ってほしくない程度の美しい海が冬の海。
そして引き続き強風。海沿いにいてもいいことはない。
だからすることがない。
宮古島には、美ら海水族館も、アウトレットもない。
することはない。
行く場所がなさすぎて地下ダム資料館に行くほどである。
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メリットといえば、人の少なさ。
観光客が少ない状況をチャンスと捉えるのが冬だ。
たとえば、ここ数年の異常ブレイクで、60分長の行列ができることもある
サータアンダギー店、「なかゆくい商店」。
かつてはサクッと買えた絶品。
今では近くて遠いやつ。
こういうのは冬に行きましょう。
15分ほど待てば買えます。今や奇跡とも呼べる幸運の待ち時間で手に入ります。
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この行列は、オペレーションの悪さによるものかもしれないと全員が感じている可能性は否めませんが、それもまたこの店の味なので、寒くても少々は並びましょう。
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決してDXさせてはなりません。キャッシュレスと作り置きと流れ作業でこの味わいを失わせてはならない。
揚げたての紅芋ぱんびん(紫芋のサータアンダギー)はカリカリ、でもかぶりつくとふわふわ軽くて口溶け。脳内に直接広がる優しい甘さ。何度食べても、毎回びっくりするのです。シンプルなのに、シンプル過ぎるのに。
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冷めても美味しいのですが、揚げたて加点が非常に高いので、守りたい。守りたい、この効率化と対義語のオペレーション。これ以上バレてほしくない、かつてのように、サクッと買えてほしいけど、みんなにも食べてほしい。
アイス乗せも間違いなく美味しいけど、私のおすすめはシンプルなそのままのやつです。
このように、冬は人気店めぐりをしましょう。予約が取れない居酒屋に飛び込みで入れたりします。そもそも、宮古の居酒屋は数日前に予約するようなもんではないのです。南国の旅なんて、そもそも行き当たりばったりに楽しむのがちょうどいいじゃん。
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ふらっと行けてそこそこ美味しいを楽しめるのがオフシーズンの良さ。
もちろんカフェも空いており、ごった返す観光客により肩身の狭い思いをしなくていいわけで、ワーケーションだって捗ります。しごとしごとしごと!!労働は身を支えますから。執筆活動などまとまった時間をとるのにもぴったり。
とはいえ、こういった楽しみ方も限界がありますので、あとは家で鍋して飲む等々でしょう。地元の雄「サンエー」(スーパー)で、かいもんをして、家飲みです。泡盛をソーダで割りましょう。居酒屋より安く、長く、楽しく飲めます。
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2拠点生活を決め込むなら、家飲みできる仲間を作りましょう。そしたらオフシーズンだろうかハイシーズンだろうが楽しめるので。
一方で、もちろん冬にも晴れの日があります。こんな晴れの日は歓喜。狂喜乱舞。太陽は偉大だ。晴れていると最高に幸せ。暖かい。2月、最も寒い季節に春の気配を一足お先に浴びながらも、加えて花粉なし。ここが強調したいポイントだ。通常の冬であれば、寒さが和らぐことを祈り、願いがかなった途端に、春と共に花粉を感じ不快感を感じてしまう。花粉症にとって恐怖の、あのいつもの春とは大違い。爽やかな春の風が純度100%で訪れる。風は強め。2月に薄手の長袖で過ごせる。肩が軽く鼻も軽い。この瞬間を味わいに、天気ガチャの宮古島を訪れるのも乙すぎる。
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基本的に何もない冬の宮古島。
何もないということは、何をしてもいいということ。
冬の宮古島は、静かです。
「天気いいし泳ごう」
「イベントあるらしいから顔出すか」
なんて思う日は基本ない。焦らされない。夏のように噛み締めなくていい。
だけど、することないに見えて、いるだけでメリットを享受できている。
贅沢な時間の使い方を、冬の宮古島は教えてくれると捉えよう。
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完璧ではない冬の宮古島。でも、だからこそ見えてくる島の魅力もあるので、
冬は冬で、おすすめです。