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静岡いってきた。あまりにもさわやかな街だな。

静岡に所用ができ、行くことになった。

静岡までは、東京から新幹線で約1時間。めちゃくちゃ近い。実は近い。こんなに近いのに、ちゃんと来るのは初だった。正直、関西人はのぞみばっか乗るので、静岡に対する記憶がない。新横浜と名古屋は一駅なのだ。

日頃意識しないひかりに乗り、日頃意識しない静岡駅に着陸。(こだまでも行けるよ)思ったより都会である。静岡在住知人は畑が広がるのどかな地に住んでいると思っていたが、完全に地方シティボーイだった。

友&友 at静岡駅

静岡には、U&Iターンをした元同僚二人がいる。案内してもらう気満々で何も調べていない。

まずは、静岡屈指の有名店「さわやか」へ。4時間待ちなどザラなあいつ。ウォルト・ディズニーもびっくりだ。屈強な我々は、メディアが煽る恐怖にも負けず、平日&郊外だからすぐ入れるだろと甘く見積もる。ところが車がとんでもなく並んでいる。そこらへんのビッグモーターよりも車が並んでいる。1時間待ちだという。待つんかい。いや待て、待とう。1時間待とう。ウォルトに言わせればこんなもん完全に許容範囲だ。加えて、状況が常にわかるQRシステムにより、券を発券したあとは、その場を離れることも可能なのだ。時間を無駄にしない私たちは何かしらの海岸へ向かった。

クイック観光をしながら、空腹という調味料をふりかける時間が私たちには許されている。ビバ文明。なぜか冷房の効かない車で、何かしらの海岸へ行く。

何かしら海岸は、キラキラしていた。なぜなら爆裂快晴だったからだ。残暑っていうか普通に夏。亜熱帯。日本の未来が心配。でも今は静岡にいるので安心。キラ海岸で、さっきミニストップで買った半額シャボン玉であそぼう。ここしかない。この瞬間のためのシャボン玉だ。全ての恋はシャボン玉だから。

しかし、購入したシャボン玉はあまりにも不発。引き金を引いたら30シャボン噴射する予定が、衝撃の無シャボンである。至急カスタマーセンターに憤慨しそうになるも、たったの250円だったし、この瞬間すらもアオハルだから、ぐっとこらえてアスレティックに方向性を変えていった。

用宗海岸とシャボン玉

静岡には、難破船をテーマにした公園がいくつかあるらしい。あまりにもあるから、静岡出身のワカは、タコ公園ばりに定番公園だと思っていたらしい。んなわけあるかい。あるの?難破船テーマってどういうこと?Netflixのワンピース実写公開に合わせたの?世間はみんなVIVANTの話してるのに??

まあいいや。そんなことより目的地はさわやかだ。

さわやかのさわやかな点は、店員の方々のホスピタリティ。めっちゃさわやか。ファミレスでこの行き届きはすごい。接客を受けた時点でさわやかのさわやかさの8割は食べ終わっている。

肉っていうか、多方面でよく見るこの牛のプレートに感動したね。牛が堂々鎮座。味の感想は、インスタで見ればわかるし、食べるが早い。言えることは、肉がぎゅんぎゅんってこと。詰まってる系。ぱちぱちと飛ぶ油もアミューズメント。コミコミで楽しんでください。

決して県外には進出しない。ハンバーグ天下一武道会を統一したがらない。さわやかは逆家康だ。都内に来たら急に消費されて、いつの間にか行列がなくなるさわやかを見たくない。関ヶ原の雄であり続ける生存戦略。東京の消費のスピードは凄まじいから、完全に孔明だと思う。

爽やかな胃もたれとともに、匠宿という、これまたおしゃスポットへ。

駿府の工房 匠宿は国内最大級の伝統工芸体験施設。
今川・徳川時代から静岡に受け継がれ、
今も大切に伝わる駿河竹千筋細工・和染・木工・漆・陶芸などの
さまざまな工芸体験を楽しんでいただけます。
ものづくりというかけがえのない経験を。
ぜひ匠宿で工芸を体験してください。

匠宿ウェブサイトより

キレイだし雄大だねぇ。広大な土地。スタイリッシュがドヤ感をだしておらず、押し付けがましくないのが地方のいいとこだね。だけど、「わーこういうのあったらいいね」「かわいい〜」の連呼を呼び起こすこだわりの逸品やリブランディング名産って、結局見るだけで基本買わない。ごめんなさい。ふたつのまなこで楽しんで終わってしまった。コーヒーは飲んだんだけど。

最後は、静岡の街中へ。商店街へ。
デパートと、定番のチェーンと、味のある店と、お茶屋と、ときどきシャッター。よくある地方都市なんだけど、地元のお店が頑張り続けている気がする。見たことない看板がたくさんあった。地方が元気だと嬉しい。

商店街生まれなので、商店街がすきだ。住みたい場所には、幼少期の記憶が刷り込まれているように思う。閑静な住宅街がすきな人は、閑静な住宅街か団地出身な気がする。駅チカ商店街に生まれたら、駅チカ商店街に住みたがりに成り上がるのだ。

このタイプのフジカラーはなかなか令和に見れない

商店街フェチにとって静岡駅周辺はかなりすきなエリアだった。店が元気で、でも、垢抜けたプロジェクトもチラホラ起こってて、つまり新旧ほどよい新陳代謝が起こっている。ブルドーザーで一蹴するような再開発は切ない。文化や想い出が消えるから。

消えない進化変化への鍵は何だろう。人口規模なのか、人なのか。金なのか。残すのが正解とも限らないのに、手を差し伸べないのに、消えると切ない。また生み出せないから。人は勝手だね。

夜は、West Coast Brewingに。静岡で人気のクラフトビールとのこと。

20種類も楽しめるTap。静岡に来たならば必ず飲むべきそれのようだ。

見渡せる静岡。そうだそこがいい。あまりにも都会だと、自分の影響範囲がアリさんだし、情報量はゾウさん。これくらいが視界に入り切るかもって錯覚できる程よい規模なんかな。

当該規模をGoogle先生で確認したところ、70.5万人

「これくらい」とは、この規模なのか?都会的な生活を享受しながらも、全体が見渡せ、自分の街だと自信を持って言えるのは、70.5万人なのか?

ひとつの答えに辿り着いた気になった私だが、Google先生が同時に教えてくれた静岡情報が視界に入ったことで、結構な観光地に全く行ってないことに気づいてしまった。

日本平と久能山東照宮は、ロープウェイで結ばれています。久能山東照宮は、将軍徳川家康の埋葬地に佇む 17 世紀造営の豪華絢爛な神社です。駿府城公園には、城跡と復元された櫓があります。登呂遺跡では、弥生時代の住居を見学できます。

駿府城にも、登呂遺跡にも行ってないじゃん。弥生時代も江戸時代も知らない。昭和が少し残った令和を見ていた。ロープウェイでも結ばれてない。
全然見渡せてなかった。

また行く理由ができてしまった。
静岡を知ったようで何も知ってない。ただハンバーグ食べてビール飲んだだけだ。お前はアメリカに行っていたのか?

アメリカに行ってきた。

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