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【書評】『東京漫才全史』神保喜利彦
去年(2024年)のM1を見て、漫才というものに興味が湧きました。
漫才というのは、ボケとツッコミの掛け合い、会話を通じて、観客を笑わせることを目的としたものであり漫才師によってネタや空気感というものはやはり違いがあり面白いです。
漫才は目の前にお客さんがいて、舞台上で行われることが一般的ですが、テレビ番組やラジオ、サブスクでの配信などでも漫才は見れるものであり、漫才の形式というのは、ここ最近だいぶ変化してきているものだと考えられます。
コントやモネマネなど、お笑いのジャンルについては多岐に渡り、漫才というものは日本のお笑い文化の中心的な部分を担っていて、エンターテイメントを楽しむものとしては重要な存在価値であることは確かであります。
そもそも、漫才というものは複合芸であり、歌舞伎や人形浄瑠璃、落語、太神楽など、様々な芸を吸収して現在に至るものがあり、東京漫才の元祖や漫才ブーム、吉本興業や松竹芸能など大手の関西勢たちに負けない為の関東勢の芸能プロダクションの変遷などは本書では詳しく述べられています。
関西と関東の漫才にはいくつかの違いが見られます。
スタイルの違いで言いますと、関西の漫才は、テンポの速さや即興性、関西弁独特なしゃべりを活かした言葉遊びが特徴的であると見受けられます。
関東の漫才は、話のストーリーやコントの親和性、関西とは違った落ち着きのあるテンポな漫才が特徴だと考えられます。
漫才師にとってのネタの特徴やスタイルは人それぞれ違いがあり、傾向としてそういったものではないことももちろんあります。
『東京漫才全史』には、東京漫才のこれまでの長い歴史が記されていて、現在活躍する爆笑問題さんやナイツさんなど一般時事を取り入れた社会風漫才は現代の東京漫才の特徴であり、一般的なスタイルなどではないかと考えられます。
あらゆるネタやスタイルを取り入れてきた東京漫才は洗練されていき、これからも進化し続けていくだろうと思いました。
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