風俗嬢視点で『娼年』を見た内容と感想2⚠️ネタバレ
無音で見た松坂桃李の濡れ場に魅了されて、映画を見た感想を書くnote
『セックスなんて手順の決まった面倒なこと』 そんな価値観を持った少年の成長する姿が好き
2人目のお客さんは待ち合わせ場所で本を読む知的な女性。会った時にお互いが褒めつつ語尾に「〜だけど、普通だね」という。
リョウがボーイズクラブで働くことを決めた日、事務所で会ったアズマの言った「普通だから売れる。」
『普通は褒め言葉』
普通だと思っている事が、周りから見れば異端と思われる。そんな時「普通」って言ってもらうことで、「受け入れてもらえた!この人は私と理解者だ」と感じてもらうことで心が打ち解けられると思う。自分はおかしいと言う人に対しても寄り添うのように。
女性は排泄しているところを見られたい性癖。
私の思う一般の方は「汚い」「気持ち悪い」と思うのが普通かも知れない。
排泄を見せる行為は、汚い部分を見てくれる=自分を受け入れてくれた。リョウはこの女性存在を認めてあげた。
リョウが何も言わずに排泄中にしゃがみ込んで腕を握っていたのですが、これは安心感を与える行為ではないかな。
安心って言葉だけじゃなく、肌や表情でも表現ができる
立ったままだと冷酷に見えるのをしゃがんで見上げるようにし、支える意味での腕を握る行為。最後におでこにキス。口にするというありきたりなことではなく、そこにも意味がある。気遣いの出来るリョウって計算高いので嫌だけど好きなキャラクター。
その後の、バイトしているバーの場面にうつり、同級生に「楽しそう」と言われ、退屈だった日常からリョウの生活に変化が出た事もわかり、同業としてよかったね…!の気持ちで泣きそうになりました。
最後までずっと思うんだけど松坂桃李の演技力が本当に凄い。まだ書くので読んで頂けたら嬉しいです
これは今の私には出来ると思うけど、この時の私には受け入れる事が出来なかったことについて、フェティシズムって奥が深い。