【CRISIS CORE –FINAL FANTASY VII– REUNION】のトロコン
◯はじめに
「FINAL FANTASY VII」というゲームは多くの人がそうであるように、個人的にとても大切で重要で大好きなゲームである。最初に遊んだのは13歳の頃、PlayStationとの出会いとほぼ同時期だった。
サイバーパンクと近代レトロが入り混じったような独特の世界観、物語中盤以降に明かされる様々な真実や衝撃の展開、星の命を巡る壮大すぎるストーリーなど、思春期に受けたFF7の強烈な印象は今でも脳裏に焼き付いたままだ。
そして、オリジナル発売から10年後に発売されたPSPソフト「CRISIS CORE –FINAL FANTASY VII– 」はゲームとしての面白さに加えて、オリジナル版FF7をより神ゲーに上書きしてくれる前日譚として完璧な作品だった。
PSP版クライシスコアも発売日に遊んで、その衝撃と感動のまま衝動的にオリジナルのFF7を遊び直した事を覚えている。
◯大画面で遊びたかったPSPソフト第一位
FF7はPS2の時点からリメイクの噂が絶えず存在していたゲームだ 。実際にPS3発売前にOP映像の技術デモが作られていて、可能性はあったしファンは常にリメイクを期待していた。
2007年に発売されたクライシスコアはFF7の前日譚を描く外伝的作品だが、リメイク的な側面も多少持ち合わせている。ゲームシステム面では、ターン制RPGからアクションRPGになり、後にPS4になって本当に発売される「FINAL FANTASY VII REMAKE」の下地になっている部分も多くある。
そしてなによりグラフィック面の進化。当時は、PS1から10年ぶりに刷新されたミッドガルの景色やCGムービーを見れるだけで感動ものだった。勿論、高性能とはいえPSPは携帯ゲーム機なので本当なら大画面で見たかったという思いもあった。
アクション操作においてもPSのDUALSHOCKコントローラーで遊べばもっと快適になるのは明白であり、PS3でHDリマスターされることを祈ったものだ。
なので今回のリマスター「REUNION」は本当に嬉しく、長年待ち焦がれていた「夢」が叶った瞬間でもあった。
◯改めて感じたクライシスコアのポテンシャル、ゲームとしての完成度
PS5版でプレイしたのだが、「クライシスコアってこんなに面白いゲームだったのか」と改めて感じた次第である。
「REUNION」ではグラフィックのリマスター化や細かなシステムの修正と調整が入り遊びやすくなっているものの、基本的にはオリジナル版のゲームシステムとストーリーがそのまんま移植されている。つまり、元々かなり高い完成度を誇っているのだ。
アクション操作面においては、PSPから据え置き機になった事で格段に快適になり、ロード時間の大幅な短縮もあり非常に快適である。シンプルかつ爽快な戦闘操作(キングダムハーツの戦闘に近い)は正直言って「FF7 REMAKE」の戦闘より楽しい。
クライシスコアはメインストーリーのボリュームは短く、大量のサブミッションで水増しされており、ある程度作業ゲーの側面も持ち合わせているのが当時から賛否両論だったが、快適な環境になったことでストレスなく作業にも没頭出来た。
個人的に、PSP版は2007年の発売当時と、2020年の「FF7 REMAKE」発売直前にもプレイしているのだが、操作やロードが快適になり大画面でプレイするだけでここまで没入感が上がるのかと大変感動した。
◯トロコンの手引き
基本的に一つ一つのトロフィー獲得に難しい要素はないのだが、時限要素が多くあるので注意が必要だ。今作の難点としては「FF7 REMAKE」にようにクリア後のチャプターセレクトがないので時限トロフィーを見逃すともう一周する必要がある。
事前に攻略情報を見て、時限に注意しながら丁寧に遊べば一周でトロコンする事も可能。しかし、初見さんには是非攻略を見ずに1周目はストーリーに集中して感動して欲しいところだ。
時限トロフィーが獲得出来たら、後は膨大なサブミッションをひたすらこなして裏ボス撃破を目指して最強のステータスを作り上げていくのみだ。今作はマテリアを育成し、合成で新たなマテリアを生み出して、自分好みの強い装備パターン作っていく事が魅力の一つとなっている。膨大なサブミッションもハクスラ要素と思えば楽しめる。
行き詰まった場合は、PSP版の頃からある鉄板装備パターンが何個あるので攻略情報を見て調整していくといいだろう。
◯今後のFF7 展開への期待
オリジナルの「FF7」が発売されて26年!「FF7 REMAKE」が発売されてからもうすぐ3年が経とうとしている。次回作である「FF7 REBIRTH」も発表されて、四半世紀が過ぎてもFF7の熱は冷めることがない。
「CRISIS CORE –FINAL FANTASY VII–」は外伝として完成された1本のゲームでありながら、FF7本編に非常に深く関わっている外せない1本でもある。
オリジナルからの物語改変が予想されている、リメイク3部作でザックスたちが辿った軌跡がどんなふうに変わっていくのかも注目すべきところだ。
苦しく切ないクライシスコアの最後から7の未来がどうなっていくのか、今から楽しみでしょうがない。冗談抜きでFF7リメイク事業が完結するまでは絶対に死ねないとまで思うのだ。
クライシスコア遊んで、7リメイクとオリジナルの7を遊び直して、「FINAL FANTASY VII」にリユニオン(再結集)する日を待とう。