【人生ノート331】たいていは、口先ばかりだから悩むのだ。
たいていは口先ばかり
すべての心持ちをよく諒解して、それに相当の同情をしてやるということは、だれにでも必要なことである。とにかく、人の感情をむげに損なうということはよくないことだ。それは自分の身にとって考えてもよくわかる。
すべてを婉曲に処置をつけることのできる人はえらい人だ。これは誰でも、よほど世慣れてき、また自分自身で苦労して来た者でなくては、なかなかできないことだ。
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死生を超越した人に煩悶があるはずはない。たいていは、口先ばかりだから悩むのだ。
実験は人に属し、直観は神に属す。ゆえに実験はつねに直観にみちびかる。
直観を去りて実験あることなし。
『信仰覚書』第一巻 出口日出麿著