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ずっと抱えてた義務感を手放したら体が軽くなった話

長女という立場上、昔からずっと「自分が何とかしなきゃ。」と思いながら生きてきた。親や周りの大人たちに言われる「お姉ちゃんなんだから。」とか「ちゃんとしなさい。下の子に示しがつかない。」という言葉も私に課せられた姉という立場から生まれる義務感に拍車をかけていた。

「なんで先に生まれたってだけで、私だけがこんなに何もかもちゃんとしないといけないの?」

と反感を抱いたこともあったけど、それも結局は「姉だから仕方ない。」と諦めてきた。長女という立場上、大体のものは新品で買ってもらえたし、優遇してもらえることもあったから文句ばかりも言ってられない。

学校生活が始まると「しっかりしてそうだから、やってもらえる?」とか「信頼できるから、これもお願いできる?」みたいな、ちょっとしたことを頼まれる事が増えた。「長女だから」ではなく「私だから」の頼み事。

「頼まれたからには、私がやらなきゃ。」

「長女だからしっかりしなきゃ。」と思っていた義務感は、次第に「私がやらなきゃ。」と自分主体になっていった。そうしてどんどん大きくなった義務感に、いつの間にか私は飲み込まれてしまった。

「ちゃんとしなきゃ。」

「これは私のやるべきことだから。」

「私が一人で全部をこなさないと。」

そんな風にして、いつの間にか私は義務感の塊みたいになっていた。

厄介だったのは、私が頼まれたら断れない性格だったこと。この性格のせいで他の人の仕事をどんどん頼まれても断れず。持ち前の義務感に背中を叩かれながら必死でそれらをこなしていた。

社会に出てのそれは変わらず。むしろ事態は悪化していった。

「この仕事、お願いできる?」

「ちょっとだけ手伝って。」

「この書類まとめといて。」

自分の仕事で手一杯なのに人を手伝う余裕はない。でも、それを断る勇気もない。結果的に頼まれたことを全てこなし、自分の仕事は優先事項以外は後回しにしていた。それでも何とか仕事は回っていたけど「頼んだら何でもやってくれる。」と思われてしまったのか、何かと仕事を頼まれる頻度は増えていった。これを「私って頼りにされてる♪」と前向きに捉えられたら良かったんだろうけど、あいにく当時の私にはそんな余裕はなかった。

「なんで私こんなに必死になってるんだろう…?」

そんなことを考えながら毎日を過ごしていた。けれど、ある日突然プツリと糸が切れてしまった。

「こんなに頑張ってるのに、皆にとっては頑張ってる私が普通で。少しでも手を抜こうものなら白い目で見られてしまう。他の皆はもっと気楽に構えてるのに、どうして私だけいつも全力なんだろう。」

一度糸が切れてしまうとダメだった。

「辛い。虚しい。私って一体何なんだろう。」

そんなことを考えている時に出逢った一文が、今でも忘れられない。

義務感を持つのは素敵なことだけど、それに潰されちゃったら意味がないと思わない?だって、 一番大事なのは自分自身なんだから。

この言葉に出逢ってハッとした。今までの私は「~しなきゃ」が多すぎて、「自分を大切に」なんてこれっぽちも考えてなかった。でも、それは間違いだったんだと思わされた。

それからの私は考え方を変えることにした。今まで固まってた考え方を柔らかくする。「~しなきゃ」とか「~すべき」じゃなくて「~しとこうかな」って考えるようになってから、だいぶ気持ちが楽になった。

「考え方ひとつで生きやすさって変わるんだなぁ。」

素直にそう思えるくらい心が軽くなった。それに体も軽くなった。今まで鉛みたいに重かったのが嘘みたいに。まるで背中に羽が生えたみたいに。

義務感を持つことはもちろん大切なことだけど、それと同じくらい自分も大事にする。これからも適度な距離感で義務感と向き合っていこうと思います。


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あずき
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