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2022.09 おすすめプレイリスト

今月みんなにおすすめしたい曲たちを集めました。​​

1. People In The Box - Ghost Apple (Album)

初っ端からアルバムですいません。。けど何回考えてもこのアルバムの中に存在するための7曲だと思います。一週間を紡ぐこのアルバムはどう考えても自身に投影できるような歌詞や曲調ではないのだけどなぜだかこのアルバムの中の世界が懐かしくて、切なくてどうしようもなくなってしまう。かなりロックなサウンドのアルバムかつ実験的な変拍子と展開に終始驚きに溢れてます。そのせいで一回目はほとんど聴き取れない歌詞は二回目になって響いてくる。27分間で過ぎる一週間は過ごすごとに新しい気づきをくれて、このアルバムの真意に近づくことができる。でも絶対に真意は理解できないっていうこのもどかしさが本当にすごい。狂気と優しさに満ちたアルバムだ。人生のベストアルバムトップ5に余裕で入り込む力がある。最後に一押しの歌詞を。

月曜日 / 無菌室                                   君の好きな唄をうたう 唄をうたっている

ずぶずぶずぶ蝕んで蝕んでいく


2. amazarashi - カシオピア係留所

これはマンガ「チ。」ありきの楽曲のような気もするがどちらからの作品に飛んでも良さは変わらないなと思ったの選んだ。実際マンガを読み終わる前にこの曲を聴いていたが何もかも忘れていた。これは曲も良いけどMVがそれを10倍くらい良くしてしまっている。秋田さんの書く詞とマンガのセリフはリンクする部分が多々あるから言葉が言葉に置き換わる演出が本当に素晴らしい。「その痛みは共通言語だ」なんて歌詞はおそらくこの人にしか書けないだろうと思った。いつかこんな歌詞が書けたらとも思う。ライブでこの演出を見るのが楽しみだ。


3.八十八ヶ所巡礼 - 攻撃的国民的音楽

なんかこれリンクが貼れないんですけど。笑 中々久しぶりにポカンとするような音楽でした。急におすすめに出てきたけど今までどこに隠れていたのだか。地獄のような音と歌なんだけどなんだか頭に残ってしまう。永遠に右耳で鳴るやばいギターとクセの強い歌声と歌詞、一回聴いてお腹いっぱいなはずなんだけどなんかもう一回聴いてしまう。途中でテンポが激しく変わるのもあって何回聴いたのか良くわからなくなる。言ってることが分からない人、聴けば分かるので同じ気持ちになってみてください。


4. PEOPLE 1 - 銃の部品

すごい残念な経路ですけど無色透名祭のあれから知りました。比較動画を見たけどなんかうーん、って感じでしたね。主権は本家にあるので本家がNOを突き付けたのは正しい判断なんですけど多分もうあの方は音楽を作れないでしょうね。PC開くたびにつらくなる気がします。で、曲なんですけどミクスチャーロック?っていうのかな。メロコアとかパンクバンドが集まるフェスにたまにこういう音を使うバンドが居た気がします。にしてもボカロの雰囲気が顕著に出てる気がする、頻繁に音をぶった切ってる感じとかすごいカッコいいと思う。これは中学生の時に出会ってたらドはまりしてたと思う。今の子たちにとってのカゲプロみたいな雰囲気を持っていると思う。ところでこのバンドは何人組なんだろうか。


5. さユり - 葵橋

この曲はかなり前に聴いてた曲だけどよくよく考えたらアレンジが尖っている気がした。ボーカルの声は当然良いんだけど、もともとあいみょんみたいなアコギの弾き語りから作られた曲だろうにあいみょんのバンドアレンジじゃなくて電子音メインのアレンジがすごい良い。けど大事なところはアコギの良さを殺さずに目立つところはしっかり出てくるゲームみたいなシンセの音が一発で頭に残る。でも一番サビで音圧を稼いでるのは違う音っていうのも個人的にはすごい好き。二番サビ前のEDMみたいなドラムもかなり勇気のいるアレンジな気がした。攻め気な曲は大好きだ。


6. やくしまるえつこ - ルル

最近この人の声が好きで相対性理論の時代の曲も聴きあさってるけどこの曲が一番合っている気がした。曲調はマーチって感じなんだけどアニメに合わせた宇宙の要素もしっかりサブのシンセとコードで回収していてすごい秀逸。楽器の量も凄まじいから同じメロディの繰り返しでも毎回後ろの音が違くてワクワクする。最後のサビはどういうベースかわからないけどとにかく一緒に腕振って歩きたくなる。ダメ押しでサビのメロディを楽器でなぞるのも完璧、と思ったら宇宙ノリに戻るのも意味不明で最高。「是が非でも僕はタヌキ」この歌詞をサビに持ってくるユーモアにくすっと笑えるのもこういうアニソン音楽の良いところだと思う。


7. BUMP OF CHICKEN - Souvenir

大好きなBUMPの新曲。正直自分としては2008~2014くらいのBUMPが好きだから最近のノリはそこまでって感じだったけど最早ここまで新し古い(?)とけっこう好きだ。なにが良いってギターソロのカッティング。うまく言葉に出来ないけど幸福感に溢れている。歌詞じゃなくて音の要素で幸福感を出せるのはさすがのベテランバンドって感じがした。そして一番見習いたいと思ったのは曲の中の空白の時間、どうしても音楽を作るときは人に聴いてもらうからここにはこの音をって考えるけど、本当に自信がある音を聞かせたいときはその周りの音を抜くことが大事。でも中々ビビッてそれができない。プロと素人の一番の違いはそこだって感じる。空白の音圧を意識して聴いたり作ったりすると音楽の幅が広がるかもしれない。


8.SPECIAL OTHERS - Laurentech (野音 2020)

音楽ってこういうものだよなって思う。最初の10秒、出しちゃダメな声(コロナのせい)が漏れる観客、気持ちよさそうに演奏するメンバー、自由に音に乗るここに居るすべての人間。ライブの良さが全て詰まっている。こういうインストを好んで聞く人はかなり減ってきているけど昔はこのバンドもロッキンのメインステージに居た時代があった。誰が変わったとか時代が変わったとかは最早どうしようもないし止められないけどこんな綺麗で素敵な音楽の姿があることをみんなに知ってほしいと思う。そして行ったことない人はライブに行ってみてほしい。自分の知らない世界がそこにはあるし、音を浴びるなんて体験はきっとここでしかできないから。何にも代えがたい貴重な経験だと思う。たとえ一人で行っても周りには同じ音楽で揺れたり、手を挙げたり、頭を振ったり、歌ったり、泣いたりできるから。一人じゃないって思えるから、音楽の力っていうのは綺麗ごとだしあやふやな言葉だけどきっとこの曲はそれを感じられる一曲だと思う。


また来月、気が向いたときにおすすめするよ。さよなら~。

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