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世一の勉強部屋

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noteは本当に勉強になる。 こんな勉強部屋を少し前までわたしは知らなかった。 少しずつ増やしてゆきます。スキしてくれた人は覚悟して。 本当はキチンとお知らせとお礼をすべきところ…
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#美術館

子供のためのオルセー美術館(88)雲、雲、雲/スイスの青い山・ホドラー

どこかで見た雲 パリを出発、スイスへ向かう列車の窓から、ぽっぽっぽっと浮かんでいる雲がありました。こんな雲、どこかで見たことがあるかも。 パリのデパートの、こんな感じ?似てるけど。 ああ、これこれ!  こんな雲でした。 スイスの画家ホドラーは、アルプスの山ポワントダンディを描きました。ホドラーの描く山の線は本物そっくり、どこの山かわかるくらい正確です。 そして、雲は? 水色の空の雲は、金色になってうねうねと、青の山をもっとくっきり濃い青にしました。 ふわふわクリー

子供のためのプチパレ・パリ市立美術館(3)色がなくてもおもしろい?/ヘーダ・オランダ絵画の見せどころ

きれいな絵じゃないのってつまらない? 今から400年前、オランダ絵画黄金時代。たくさんの有名な絵が生まれました。 その中で今日はこんな絵。この前のモネみたいな、きれいな色は使わないヘーダの絵です。 お昼ご飯のあとでしょうか。 散らかったままの食器やグラス、片付け途中のくしゃくしゃテーブルクロスにレモンが1個。 ふたの開いたままのポットは金属でできた水差しです。これでグラスに水を注ぎます。 このポットに、まあるく窓の光がうつっているのが見えますか。 それに、誰かいる?

子供のためのオルセー美術館(72)ゆれる、赤。ひなげし/モネとドービニーとあと、

季節は6月、夏の近づくフランス まだちょっと寒いけど、道ばたにひなげしが咲いています。フランスではコクリコ、と言います。 コクリコは、ひとつの株から50000粒も種ができるんだって。だからもう自由自在! 小さな種は風にふかれ、どこまでも飛んで行って花になります。 今日はそんなコクリコの花を見にいきましょう。 ここはパリの郊外、アルジャントイユ。パリの人たちの人気の町です。 風だ! 丘をふきおろす風は、青い空の雲を散り散りにして、 コクリコや背の高い葉っぱを、優しく

子供のためのオルセー美術館(71)誰の手?/動きを見る目・追求するドガとアングル

このふたつの手は誰の手? びっくり、手だけの絵! この手は、バレエの絵で有名なドガが描きました。 人はどんな表情をするのか、手や足はどういう動きをするのか。 ドガは、いつも細かいところをよく見て、とても正確にデッサンをするので有名でした。 手の表現も素晴らしかったのです。 でも、今日のこの手は、バレエのじゃないみたい。 さあ、このふたつの手はいったい誰の手でしょう。 実は、この絵の中のどこかに描かれているんです。 なんでみんながいろんな方を向いてるの?って評判に

子供のためのルーブル美術館(36)つやつや果物の秘密、実は。/ オランダ絵画ミグノンのヴァニタス

どんな生きものがいるかな? こんなところに、たくさんの果物。 ブドウにモモ、サクランボ、メロンにプラム。とうもろこしもあります。どれが好き? 青やオレンジのきれいな鳥が見えますか。 蝶々もカタツムリもいます。 あれ?でもちょっと待って! よくよく見ると、トカゲも毛虫もいるみたい。 それになんだか果物も、腐りかけています。 これじゃあ食べられない。 しげみの中に、 鳥の巣があるのに気がつきましたか? かわいい水色の卵! ところが、これも一大事!  卵を狙っている動

制作日記ー甲斐荘楠音の全貌展ー

8月1日 今日はお休みの日。 主人もお休み。 今週末に実施される資格試験の追い込み中で、一人にさせた方がいいと思い、外に出ることにした。 午前中に病院に行き、変わらず牧師のような先生と体調について話す。 一度家に戻り、おにぎりを食べてから、再度外出。 東京ステーションギャラリーにて開催中の「甲斐荘楠音の全貌展」に行く。 甲斐荘楠音。。。 この方を始めて知ったのは、紛れもない19の秋。。。 大学の生協でこの本が目にとびん込んだ。 けして豹柄おばさんだけでない、め

子供のためのルーブル美術館(7)ずるい!だまされた!

じゃまをしないでくれ!  しーーっ しずかに! じゃまをしないでくれ せなかのカードが見えるか? カードで ずるをして ひとをだましているところさ そうだ ダイヤ♦️のエースだ これでこっちの 勝ちだ! なに? わるいことだって? はははは 人をだますのが われわれのしごとさ ここには なかまも いるんだぞ え? 気がつかなかっただと? みんな だまされたな 目を見ればわかるさ しーーーっ しずかにしてくれ * * * この絵は「いかさまし」と