【再発見】シャブリ地区の10種のワイン
1. クレマン・ド・ブルゴーニュ NV(シモネ・フェヴル)
1840年創業のシャブリで最も歴史あるワイナリーの1つで、今日ではシャブリ地区唯一のクレマンの生産者です。
シャルドネ、ピノ・ノワール。最低24ヶ月オリの上で熟成。残糖7g/L。
きめ細かい泡立ち。柑橘系果実の香りとアーモンドのニュアンスが感じられます。シャルドネの繊細さとピノ・ノワールの力強さが見事に調和しています
2. シャブリ 2020(シモネ・フェヴル)
キンメリジャン石灰質と泥灰質の土壌。ステンレス発酵、オリとともに熟成。
フレッシュで花のようなアロマをもつ快活なスタイルのワイン。果実味の豊かさと洗練されたエレガントさが調和しています。
3. シャブリ 2021(ドメーヌ・ピス・ルー)
ドメーヌの当主は、シャブリの地質を知りつくした地質学者です。表層はポートランディアンで、地中はキンメリジャン層の地質が重なった粘土石灰の土壌です。南向きでプルミエクリュに近い条件。ブドウの樹齢は40年以上。
スキンコンタクトは行なわず、樽熟成もしません。人の手はなるべくかけずに、ブドウ本来の味わいを大切にするワイン造りを心がけています。
発酵層はエナメルコーティングした鉄製タンクを用います。ステンレスタンクはわずかに金属分子がワインに溶け出すため、メタリックな味に仕上がってしまうので嫌いだとのこと。アルコール発酵後、4~6月頃にマロラクティック発酵を行い、瓶熟成をへて出荷。
カチカチしすぎないミネラルと果実味のバランスが絶妙なキリッとした辛口。シャブリにしては柔らかい飲み口です。
リヨンの三ツ星レストラン、ポール・ボキューズやジョエル・ロブション等でも使われています。究極の自然農法シャブリで、品質はプルミエ・クリュと同格もしくはそれ以上。長期熟成も期待できるシャブリです。
4. シャブリ 2020(モロー・ノーデ)
機械収穫が主流のシャブリでは非常に珍しく、すべての区画で手作業で管理し手摘み収穫を行なっています。
ドーヴィサに影響を受け、畑の耕耘、有機栽培、手摘み収穫、野生酵母によるアルコール発酵(シャブリは培養酵母の使用がほとんど)、自然清澄、そして約4時間をかけてゆっくりと行う全粒圧搾を行っています。
マロラクティック発酵は自然にスタート。熟成は発酵と同じ容器を用いてシュール・リーの状態で行います。村名シャブリの熟成期間は18 ヶ月。
シャブリがコート・ドールのトップ生産者の最高の白ワインに比肩する質感と魅力を持ち合わせていることを証明してくれるワインです。
ワインのラベルは、ディディエ・ダグノーがデザインを手助けしたそうです。
フランスのワイン専門誌「ルヴュ・デュ・ヴァン・ド・フランス」や「レ・メイユール・ヴァン・ド・フランス」で年間最優秀シャブリを獲得したこともあります。
5. シャブリ・コート・オー・プレトル 2015(シャトー・ド・ベル)
シャブリの南東に位置するベル村に本拠を置く400年の歴史誇るドメーヌ。土壌はキンメリジャンの上に広がる粘土質石灰土壌。
2005年よりビオロジック農法を採用し、2011年からはビオディナミ農法へと転換しました。
手摘みで収穫。空圧式圧搾機を使い低い圧力でプレス。ステンレスタ ンクで発酵し、その後ステンレスタンク 20%、2〜4 年樽 80%で熟成。熟成期間は 24 ヶ月。無清澄・無濾過で瓶詰め。SO2の使用は瓶詰め時のみ。
焦点が定まり、強いヨード香や塩分が感じられるワイン。しょっぱいと感じるほど強いミネラル分を持っています。
6. シャブリ 1級フルショーム 2020(シャブリジェンヌ)
右岸のプルミエクリュです。協同組合シャブリジェンヌが誇る、最高ランクキュヴェ。
非常に香り高く、味わいはリッチでふくよか。ミネラル感が心地よく、洗練された樽のニュアンスが余韻となって長く続きます。
7. シャブリ 1級ヴァイヨン 2015(シャブリジェンヌ)
左岸のプルミエクリュ。よく熟れた白い果実や瑞々しく美しい花を想わせるアロマティックな香りが印象的なワインです。
キンメリジャンが混じった石灰質土壌をピュアに表現しており、いきいきとした酸味とともに、ミネラルな風味が口のなかに広がります。
気品のあるエレガントなワイン。
8. シャブリ 特級レ・プリューズ 2018(シモネ・フェヴル)
グランクリュ・プリューズは、シャブリの特級畑の中では傾斜が急な斜面に位置しています。柔らかい表土の下には、キンメリジャンの硬く緻密な土壌が広がっていて、その下層にある粘土質土壌が味わいに豊かさを与えます。
最も女性的と評される特級畑。生み出されるワインは、丸みを帯びた果実味をしっかりとした酸とミネラル感が支えるまろやかな味わいが魅力です。
アカシアの白い花を連想させる上品な香りをお楽しみください。
9. シャブリ・クロ・ベル・モノポール 2006(シャトー・ド・ベル)
シャブリの南東に位置するベル村に本拠を置く400年の歴史誇るドメーヌ。
海抜300mの地点にあり、カキの化石を含む粘土質石灰という典型的なキンメリジャン土壌です。
クロ・ベルは、ドメーヌを代表する畑で、シャトーのすぐ脇にある小さな谷の南から南西向き斜面に広がっています。
Closの名の通り、13世紀に建築された歴史的な壁に囲まれており、この畑特有のミクロクリマを有しています。
AOC上では村名シャブリ扱いですが、力強さとしなやかさを合わせ持ち、極めて強いミネラルをも持つ個性あるワインを産み出すフラッグシップの名に恥じない素晴らしい畑です。
10. イランシー 2018(ダヴィッド・ルノー)
シャブリから数キロほど離れた小さな村「イランシー」の赤ワインです。ピノ・ノワール100%。滋味深く、優しくほっとする果実味が魅力的です。
畑は村を取り囲むようにあるすり鉢状の丘にあり、ヨンヌ全体に広がる丘陵地帯の端に位置しています。
土壌はその多くがキンメリジャンに由来する泥灰土。茶褐色の石灰質も含んでいます。標高は130~250mで南~南西向き。多くが樹齢60年を超える古樹です。
イランシーのテロワールを最大限に引き出す最適の方法として、人工的な殺虫剤や除草剤を使用せず鋤きこみを行い、有機堆肥を使用しています。
ピノ・ノワールはもちろん重要な品種ですが、この地域に特徴的な品種「セザール」も大切に栽培し守り続けています。
ダヴィッド・ルノーは4世代にわたってワイン造りを行っていて、パリやフランス国内で人気の生産者です。輸出はわずか10%。
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