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小学校で開催!不登校の当事者の交流会
私は次男(小5)が通う公立小学校で、「コミュニティ・スクール(CS)委員」と「地域コーディネーター」を務めています。地域住民として学校と保護者をつなぐ役割を担い、さまざまなサポートを行っています。
そんな私が、ずっと必要だと感じていたもの。それは「不登校や行き渋りに関心を持つ保護者向けの交流会」でした。
12月初め、その会をついに開催することができました。
不登校家庭は、近くにいても見えない存在
小学校の校舎内で、このような会が開かれることは珍しいことです。
今はネットやSNSを通じて、遠くに住む不登校仲間とはつながることができます。
けれど、同じ学校に通う子の親同士がつながる機会はほとんどありません。
学校側が個人情報保護の観点から、不登校の家庭同士を紹介することはできませんし、「●●さんのお子さんも不登校ですよ」なんて教えてもらえるはずもありません。
結果、
「同じ学校に不登校の子がいるらしい」
「きっと近くに住んでいるはず」
そんなふうに思っても、実際に出会うことはできないのです。
私自身、長男(現在高1)が中学生のときに不登校を経験しました。
そしてあの時、「同じ中学の家庭とつながりたい」と心から思っていました。でも不登校の仲間は一人も出会えませんでした。初めて出会えたのは卒業式の直後でした。
だからこそ、小学校の地域コーディネーターになってすぐ、「いつかこの会を開きたい」と密かに考えていたのです。
きっかけは、校長先生の一言から
地域コーディネーターになって数ヶ月は、学校との信頼関係を築くことを大切にしました。
そして数ヶ月経った頃、校長先生から「不登校の児童のために別室を作りたいんです」という相談を受けたのです。
その瞬間、私は思いました。「今がチャンスだ!」
すぐに、「実は私、不登校の保護者向けの会をやってみたいんです」と打ち明けました。
すると校長先生は、「ぜひやってください。必要としている人がいると思います」と、快諾してくださいました。
こうして、ついに動き出しました。
準備はママ友との作戦会議から
まずは、お子さんの行き渋りで悩んでいるママ友に連絡をしました。
「こういう会を開きたいんだけど、サクラでもいいから参加してくれない?」
彼女も快くOKしてくれ、「たとえ参加者がいなくても、2人だけでもおしゃべりするつもりで、気楽にやろう」というスタンスで開催を決めました。
告知は、
・紙のお手紙(プリント配布)
・PTAのメール配信システム
で行いました。
さらに、学校も「全家庭に案内を送りますよ」と協力してくれることに!
こうして、静かに、しかし着実に準備が整っていきました。
迎えた当日、集まったのは4人の保護者
平日の朝10時という時間帯でしたが、4人の保護者が参加してくださいました。
交流会は、「まずはみんなが安心して話せる場をつくる」 ことを第一に考えました。
そのため、進行はシンプルに。
簡単な自己紹介
困っていることや感じていることを、一人ずつ話す
それを受けて自由に語り合う
という流れで進めました。
涙を流しながら話す参加者も…
話しているうちに、涙を流す方もいました。
それぞれの家庭で抱える悩みや葛藤、そして子どもへの想い——。
不登校にはさまざまな理由や形があることを改めて実感しました。
私自身、長年この問題に関心を持ってきたつもりでしたが、「まだまだ知らないことがたくさんある」と痛感した時間でした。
参加者の声
交流会の後、参加者の方々からたくさんの感想をいただきました。
「学校との関わり方がわかったのは大きかった。スクールカウンセラーや校長先生や副校長先生との話し方が具体的にイメージできるようになった。」
「集団生活に適応しづらい子どもたちの気持ちや、親の対応に正解がないことがわかって、少し気持ちが軽くなりました。」
「一人で悩んでいたので、同じ気持ちの人たちと話せたのが本当に嬉しかった。」
この会が、ほんの少しでも心の支えになったのなら、それだけで開催した意義があったと感じています。
次回に向けて
今回、決して大きな会ではありませんでしたが、開催には「大きな勇気」と「少しの行動力」が必要でした。
でも、やってよかった。
学校が背中を押してくれたこと、そして参加者の皆さんが率直に気持ちを話してくれたことに、心から感謝しています。
第二弾は3学期に開催予定!
今後も、不登校や行き渋りの子どもと家族を支える取り組みを、地域で少しずつ広げていきたいと思います。
もし、興味のある方がいたら、ぜひ一緒にお話ししましょう。
あなたは、一人じゃない。
きっと、すぐそばにも、同じ思いの仲間がいます。
この会の様子について、YouTubeのほろよいワイン対談でもお話ししました^^
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