白と黒の神社-夢語り-
note公式のお題「私の不思議体験」用の記事です。
https://note.com/info/n/n5768176aee24
無彩色の道を中心に
白と黒の神社が2社ある
とても広い神社で
大きな木が1柱ずつ立っていた
白色の神社は明るく日が差し
汚れた様子もなく
真っ白で無機質な境内の中にある
黒色の神社は薄暗い霧が立ち込め
陰鬱な空気が漂い
煤のように真っ黒な境内の中にある
自分は白色の神社に呆然と立ち
黒色の神社を見ていた
どちらも悪い印象は感じない
黒色の神社にある灰黒の木には
丸い玉を2つ繋げた
桃色の人形が何体もぶら下がっていた
子供が遊んだ後のようでもあり
古風な願掛けのようにも見えた
その人形に興味はあったが
黒色の神社に足を踏み入れてはいけない
という意識からその場で人形を見続けた
白色の神社でかすかに風が吹き抜けた
振り返ると大きな濃緑の木があり
枝には無色の人形が数体飾られていた
何処からも先端が見えないほど大きな木で
緑葉の隙間から日の光が黄色く輝き
風が吹くたびに光は美しく揺れ動いた
人形に触れようと手を枝に伸ばしたが
眩しさで視界がにじみ
緑と黄の2色が視界のすべてを覆った
時間が緩やかに流れ
春のような穏やかさと暖かさで
白色の神社はとても居心地が良かった
それでも黒色の陰鬱な空気は
背後から感じ取れた
人形に触れようとするたびに
光の眩しさが強くなり
色の全てが視界から消えた
白と黒の神社から
全ての存在が消えた
自分自身さえも消えた
心に残ったのは
意味を持たず
声にも出来ない
1つの不可思議な言葉
ー ... ... ... ー
2011年に見た夢を文章にしてみました。かなり印象深くて今でも映像として思い出します。白・黒・神社・人形等に何か意味があるのかと思い夢占いなどを見ましたが詳しくは何も分かりませんでした。怖いと思う部分もありましたがどちらかというと儚いイメージの夢でした。
ここまで読んでいただきありがとうございました。