【雑記】スマブラの思い出
10年以上前に『スマブラDX』の大会予選に参加したことがある。たしかコロコロコミックの告知でその存在を知り、近所のトイザらスでもその地方予選が行われるという情報をキャッチしたのだ。マリオ、リンク、カービィ、ピカチュウが対峙する今まで見たことのないキービジュアルに最強を目指せ!という(そんな感じの)キャッチコピーに胸が高鳴った。迷わずエントリーすることを決めた。
その当時で結構な実力者を自負していが、知らない人間と対戦することは全く未経験だったため、更なる上達のために2学年上の先輩(彼はスマブラマスターと呼ばれていた)に教えを請うことにした。当時は「上級学年とスマブラでバトルするときは下級学年は勝ちを譲らなければならない」という謎の接待ルールが定着していた中で、スマブラマスターは誰とでも本気の勝負をしたがる稀有な人物だった。そして使用するプリンがめちゃくちゃ強い。
特訓の中で教えてもらえたこと曰く、「スマッシュ技は強いが隙が大きいので多用は控える」「隙の少ない弱攻撃、強攻撃でダメージを蓄積させる」「隙の大きい技をガードしたら投げて仕切り直し、追撃する」「ダッシュ技は使いやすいが使用後の硬直が大きいので他と織り交ぜて使う」「空中攻撃は発生が早く立体的な攻めができるので小ジャンプをマスターする」「距離が開いたら飛び道具を使い自分は動かず相手を動かす」などなど、今となっては当たり前の知識だが、リアルな熟練者からレクチャーしてもらったことでなるほどと感銘を受けたことを覚えている。今まではなんとなしに実践していたテクニックが言葉や感覚として自分の糧になる感覚は何とも形容しがたく、上達していく実感に確かな手ごたえを感じていたのを覚えている。格ゲーとかはからっきしだったけど、スマブラがきっかけで「遊ぶためにゲームをする」から「勝つためにゲームをする」という世界を知ったのだ。
そして予選当日。レギュレーションはステージランダム、3機ストック制のアイテムなし4人乱闘。参加者は同年代の人間はほとんどおらず、高校生〜大学生ばかりだったことは覚えている。特訓の成果もあって予選の決勝まで勝ち進み(参加者は10数名いたためトーナメント式で試合が組まれていた)、1対1の状況まで持ち込んだところで、苦手なステージであるジャングルガーデン(薄暗くて狭いため混戦になりやすく、おまけにステージ下部は激流が流れており流されたら復帰が困難)で冷静さを欠いて、あえなく敗北。私のスマブラ大会への挑戦は幕を閉じたのだ……。
まあ、それきり大会参加はしなくなってしまいましたが、あの時は物珍しい目で見られていたゲーム大会が今ではプロゲーマーやe-Sportsで大きな脚光を浴びるようになったのは感慨深いです。自分もエンジョイ勢にシフトしてスマブラSPを楽しんでおりますが、しずえさんの釣竿は色々悪さできそうだなーとか、ガオガエンは待ちの姿勢が強いなーとか、他プレイヤーの対戦も観ていて楽しく、あのときの経験が今でも息づいている感じはあります。当面はピットくんの練習に時間を費やしつつ、全キャラ解放まで対戦を続ける予定です。
(特にオチはないのでここで終わります)