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T4Pカートリッジの最高峰のひとつ?

別件で探しに出かけた某中古ショップで、目に入ってしまったこの品。Audio Technica AT152LP
T4Pタイプのトップエンドモデルのひとつ、というのはなんとなく頭に入っていたのですが、実物を見るとスリムでカッコイイデザインをしていて…その割には安い。一般的なトーンアームに使えるようにヘッドシェルコネクター、ヘッドシェル、さらには元箱まで全部揃ってるのに。どうして?と思ってルーペでチェックさせてもらうと、埃がびっちり針先にこびりついてる!
これは汚れを落とせばピンピンな奴だなというドタ勘が働いて買ってみました。

まずはきっちり針先掃除。アルコールクリーナー、ブラシ両用で丁寧にこびりついた汚れを落としていくと…光る針先が見えてきました(グッ)
どうやら前のユーザーさん、針先の汚れに気づかず、音がビビるので寿命だと勘違いしたのかな。。

レコードに針を落とす。噂に違わず良い音!音の像が適度に太く、それでいながら繊細さも持ち合わせていて。室内楽のホールに広がり散っていく様が美しい。AT150ANVが精密すぎていまいち奏者の情感が乗らないきらいがあるな〜と思ったとき、こちらにかえるとほっと心地よく感じます。逆にこっちではちょっと濃すぎるかな…という時はAT150ANVの出番。概して、カラッとした録音や少人数ものならAT152LP、大編成できっちりと、湿度感が真ん中〜高い録音ならAT150ANVと、見事な使い分けプレーです(?)

はじめは付属のヘッドシェルアダプターを介して使っていましたが、後日、なんと運良くトーンアームに直結できるタイプのT4P専用ヘッドシェルが入手できました!テクニクスSH-90Sというモデルで、これが中々見つからないのです。でも意外と音が良くなるわけでもなく、至って普通な気が…(気にしてはいけない)
このヘッドシェルを入手した、ということはT4Pカートリッジに手を出せるようになったということですね。。

ところで、後々AT152LPとAT160MLの本体側のスペックがほぼ同じということに気づきました。要するに違うのは①ヘッドシェルに取り付けるためのハウジングがあるかないか、②公称のチャンネルセパレーションは152LPが32dB、160MLが30dBであること、③交換針が金蒸着(160ML)か否か、④針先が「ラインコンタクト針」か「マイクロリニア針」かです(もっとも、これはパテントなり商標の問題が絡んでいるのか、単にネーミングの問題で実際は同じでしょうか?それとも本当に針の種類が違うのでしょうか…)。

僕個人としては、針先からみたスペックがいわゆるローマス・(ミディアムめな)ハイコンプライアンスのカートリッジなのだから、テクニクスのトーンアームに合わせるのなら本体重量が軽いT4Pカートリッジタイプの152LPの方があってるのではないかと勝手に思っていますが、一方で音作りの面ではハウジングの有無や、ヘッドシェルのつけ方(ハウジングの上、コネクタのどちらから支持するのか)という要素もありそうで、これはAT160MLを入手してみないと何ともいえないところですね。(152LP+テクニクス専用ヘッドシェル≒14.5g、160ML+付属ヘッドシェル≒18.5g)

話が偉く脱線しました。このモデルがとても気に入ってしまいました。ここのところ毎日のように、在宅ワークのBGMがてらガンガンレコードをかけてる状態です。過去の記事では上がり♪だなんて言っていたのに、まだまだカートリッジを楽しむ旅は続きそうです。

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