「法で裁けぬ悪」など幻想だ

この世には法で裁けぬ悪がいる。それはフィクションなどによって培われたある種の共同幻想なのかもしれませんが、俺はあえて現実においてそうした幻想は捨てねばならないと強く主張したいです。
(少なくとも法治国家においては)法で裁けないものは悪ではなく、ヒトがヒトを「法で裁けぬ悪」と見なして私刑を加えることを容認してはならない。(そうした行いの危険性については、その矛先が社会的弱者に向くことなどを想像していただければおわかりいただけるかと思います)
「法で裁けぬ悪」を法の手続きによらず処罰するヴィジランテはフィクションの存在であるからこそ容認されうるもので、現実に現れた時点で「法で裁けぬ悪」以上に危険な存在となりうるでしょう。
俺自身もまた社会的弱者としての属性ある種の人々から「法で裁けぬ悪」と見なされかねない趣味・嗜好・思想・信条を持った存在である以上、こうした概念について警戒心を抱かざるを得ないのです。

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