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偏愛 | 占い師が語る文房具(思い出編)

小さい頃からとにかく文房具が大好きで。

習い事の帰りに本屋さんに寄ってもらい、頑張ったご褒美にとシャープペンシルやキラキラペンをねだっていました。

中でも強烈に覚えているのは、サンスター文具のUkiukiマーカーです。

サンスター文具・Ukiukiマーカー

頑張れば一撃でペン先をつぶせそうな繊細マーカーと「色を変えるペン」「色を戻すペン」という謎ペンがセットになっている代物です。

覚えている方いらっしゃます?

ペンの色が変わるのみならず戻るという斬新さで瞬く間に小学生女子を虜にし、持っている人間をクラスの人気者に押し上げる魔法の文房具でした。

もっと言うと、わたしはUkiukiマーカーの絶妙なサイズ感とプラスチックのペン同士がカチャカチャとぶつかる音も大好きでした。

なぜ強烈に覚えているかと言うと、Ukiukiマーカーの貸し借りが原因で大の仲良しだったお友だちと見事に軋轢が生じ、数年間の冷戦時代を送ることになったからです。

魔法は使い方を間違えると取り返しのつかないことになる。

そして小学生の友情は数百円でダメになることもある。

Ukiukiマーカーは、そんなほろ苦い体験と人生の教訓を与えてくれた思い出補正たっぷりの逸品です。

デルフォニクス・ロルバーン

ペンで友情をダメにしたわたしが大学生時代にハマったのはスケジュール帳やノートでした。

書くことが大好きな暇を持て余した大学生がすることと言えば、ときめく見た目、書き心地の良い罫線、乱暴に扱ってもイケる頑丈さの三つが揃った「最高のノート」を探す旅に出ることです。

当時は西洋至上主義どっぷりだったので、輸入雑貨店で良さげなノートを買っては別なものを試し、途中で日本製に浮気するもまた西洋製に戻る…という紙まみれの生活を送っていました。

今思えば、特にスケジュール帳への愛と情熱は異常でした。

手帳が店頭に並ぶ時期になると、用もないのに梅田ロフトや神戸三宮の東急ハンズを毎日のようにパトロールしたものです。

そこで出会ったのがデルフォニクスのロルバーン。

目に飛び込むパキッとした色の表紙、ペンが滑るような書きやすい上質紙に使い勝手抜群な方眼の罫線、いざとなればすぐに切り離せるミシン目、そしてページがバラバラにならないようセッティングされたゴムバンド。

ノートが開くように設計されたリングなどなど、他にもたくさんの魅力がギュッと詰まったノートです。

この魅力に一目で惹かれた訳ではありませんし、ノート界の帝王(いま勝手に命名しました)モレスキンやロディアに心奪われた時期もありました。

しかし、結局わたしが求めているものを全て揃えているのはロルバーンな訳で。

西洋最高!と言いつつも、最終的に日本のものがしっくりくる遺伝子がわたしには組み込まれているのでしょう。

気づかんかったけど…何か俺たちずっと一緒じゃね?てかこの居心地の良さを感じるのってお前だけなんだよな…的な、お味噌汁にも似た感覚で十数年愛用しています。

ロルバーンノートの中でも、大のお気に入りはA5とLサイズ。

横向きやスケジュール帳も使ってみたのですが、ページをめくる感じは横向きより縦向きの方がスムーズに感じますし、スケジュール帳はもはや種類が多すぎて絞り切れませんでした。

素敵なんですよ、直営店仕様の特別手帳やら美味しそうなドーナッツ柄とか、来年の干支である蛇の可愛いイラストが載っていたりね。

しかし、わたしはベーシックが好き。

と言うことで、ギラッギラ表紙のLサイズノートに自作の手帳リフィルを貼って、オリジナルスケジュール帳にしています。

こう見えて占い師の端くれなのでね、手帳には色んな情報が欲しいのです。

最後に

ペリカンやラミーなどなどノート以外にも西洋の文房具を試した時期もありましたが、知らない間に日本製に戻りそのまま愛用している気がします。

あ、今使っている文房具版三種の神器も全て日本製です。

わたしが日本人だから日本製がフィットするのか、そもそも日本の文房具のクオリティがべらぼうに高いのか。

どちらか検証したことはありませんが、少なくともわたしの人生は今も昔も日本の文房具なしに語れないと言っても過言ではありません。

受験のときはクルトガシャープペンにお世話になりっぱなしでしたし。

ありがとう、日本の文房具たち。

どうか長生きしてくれよと願うばかりです。

そして、みなさまには近いうちに現役バリバリで使っている「三種の神器」を紹介させてくださいね。


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