『宇宙って何者だよ』
「諸行無情」――この世に刻一刻と変わらないものは存在しないなんて、実に心もとなく、だったら何を拠り所にして生きていけばいいのだと、自分すら見失いそうになる――が、実は「誰がなんと言おうとどうしようもなく変わり続けるというシステム」というのは偉大な「慈悲」なんだと思う。
たとえ今日が「天国」でも、明日が「地獄」でも
それが「固定化」はされることはけしてない。
絶えず変化し、流れ続ける。波。
(本当の一秒の長さは誰も知らない。計れない。切り取れない。相対的で人それぞれで体感も違う。重力でも変わる。一瞬も留まったことのない宇宙には絶対的客観性も存在しえない。人も意識も世界もマクロもミクロもすべては「波」で出来ている。固定化されているものは何一つ存在しない)。
だからどんなに悲しい日があっても、それは永遠に続かないってことだから、やっぱりいつでも変われる因子で出来ている時間と空間――宇宙は、「慈悲」で出来ているんだと思う。
(有頂天の人が地獄にかわるときのジェットコースター気分もまた一興。それもきっと永遠には続かない)
無論、宇宙空間そのものは人間が生きていくには厳しい環境だ。しかし、存在そのものは無限の時と生命に満ち、生々流転、成住壊空、森羅万象千変万化の巨大な慈悲のかたまりで、「宇宙潮流」と呼ばれるものなのだろう。
「諸行無常」――それは、けしてこの世の儚さや空しさを悲観して説かれたものではなく、「いつだって変われるよ人間も世界も」という究極の慈悲の概念なんだと思う。
ただし、どう変わるかは、自分の「心の宇宙」しだい。
君は今日、どんな小宇宙たちと関わりをもって、どう変わっていく?
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水もしたたる真っ白い豆腐がひどく焦った様子で煙草屋の角を曲がっていくのが見えた。醤油か猫にでも追いかけられているのだろう。今日はいい日になりそうだ。 ありがとうございます。貴方のサポートでなけなしの脳が新たな世界を紡いでくれることでしょう。恩に着ます。より刺激的な日々を貴方に。