パートナービジネスにおけるアカウントプランの意義と作り方
パートナーサクセス株式会社 マーケティング担当の横矢(@ayune_458)です。
パートナーサクセスにジョインしてインターン期間も含めると約2年半、マーケティング業務の中で様々なパートナービジネスについて発信を行ってきました。
パートナービジネスについて知れば知るほど、成功パターンが多様であり、ノウハウも体系化されていない難しさを痛感しており、私自身もまだまだ知識・理解が浅いなと感じています。
学んだことを整理しより理解を深めるために、noteを活用してパートナービジネスについてアウトプットしていくことにしました!
前回は、既存パートナー企業のアクティブ化の準備ための「パートナー企業のセグメント分け」についてお話しました。
今回からは、既存パートナー企業のアクティブ化を具体的な施策に落とし込んでご紹介します。本記事では、「パートナービジネスにおけるアカウントプラン」をについて書いていきます!
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1.パートナービジネスにおけるアカウントプランとは
パートナービジネスにおいてアカウントプランとは、特定のパートナー企業とのビジネス拡大のための活動計画です。協業により目指すゴールを決め、達成のためにどのような活動を行うかの計画を立てることを指します。
直販においても、特にエンタープライズ営業では、重点的に支援したい顧客に対してアカウントプランを準備することは一般的かと思います。
パートナーセールスにおいても、アカウントプランの準備は有効です。特に、注力支援すると決めたパートナー企業に対しては準備をすることがオススメです。
直販セールスとパートナービジネスのアカウントプランの違いは、プランを設定する対象の違いです。
直販セールスでは、重点顧客のLTVを最大化するために、最適な提案を行う戦略を立てるために作成します。重点顧客の課題を様々な情報から仮説を立てて、最適なルートで提案をおこなう計画を指します。
一方で、パートナービジネスにおいては、パートナー企業とのアライアンスを円滑に進めるための戦略設計を行うために作成します。特定のパートナー企業と今期どのような目標を追うかを決め、その達成のためにどのような施策を行うべきかのプランを立てます。
特に、営業人数が多く販売拠点も複数持っている大手のパートナー企業においては、取り扱う商材が多く自社に注力してもらえるとは限りません。注力販売してもらうためにの戦略設計としてアカウントプランを用意しておきましょう。
2.パートナービジネスにおいてアカウントプランはなぜ必要?
パートナービジネスにおいてアカウントプランはなぜ必要なのでしょうか。
理由としては3つです。
理由①:パートナー企業との合意形成が取りやすくなる
パートナービジネスでアカウントプランが必要な理由の1つ目は、パートナー企業との合意形成が取りやすくなるためです。
パートナービジネスでは、営業活動を行うのが他社であるため、直販のように営業ごとにKPIなどで細かく予算管理を行うことが難しいです。そこで、アカウントプランを用意し、目標とそれを達成するためのアクションについて同意を取っておくことで、目標と実績値の差異を縮めやすくなります。
定例会の際にも、アカウントプランで定めた目標を共通言語としてコミュニケーションを取ることで、ネクストアクションが明確になり、アライアンスをスムーズに進めることができるでしょう。
理由②:施策が明確になる
パートナービジネスでアカウントプランが必要な理由の2つ目は、施策が明確になるためです。
パートナー企業と目標合意ができれば、特定のパートナーへどのような支援をすべきか明確になるため、リソース優先順位を把握できます。パートナービジネス全体を見たときに、支援リソースを最適化するために活用できるでしょう。
また、事前に目標設定をしておくことで、パートナー企業がつまづいていることが何かがわかりやすくなるため、適切な施策を用意できます。例えば、パートナー企業の商談からの受注数がボトルネックとなっている場合は、割引キャンペーンを開始する、など、課題解決のために適切な施策が実施できるでしょう。
理由③:効果測定が可能になる
パートナービジネスでアカウントプランが必要な理由の3つ目は、効果測定ができるようになることです。
計画があることで進捗把握が可能になります。また、期末などで目標に対して良かったアクションや活かしていくべきアクションが明確になります。
そうすることで、パートナー企業の結果だけでなく活動も可視化しやすくなるため、適切な来期の予算も考えやすくなるでしょう。
3.アカウントプラン成功までのステップ
それでは、実際にアカウントプランはどのようにして作ればよいのでしょうか。
ステップ①:パートナーを理解する
パートナービジネスにおけるアカウントプラン作成ステップ1つ目は、パートナーを理解することです。
パートナープロファイリングの内容を元に、パートナーのビジネス目標を決めましょう。
パートナー企業を理解することで、事業の成長や営業個人の昇進など、パートナー企業を会社・個人単位双方にメリットのある目標設定が可能になります。また、自社サービス拡販の鍵となる部署やキーマンを攻略するような戦略を立てることで、協業がよりスムーズになるでしょう。
↓パートナープロファイリングについてのnote記事はこちら
ステップ②:最終目標を設定する
パートナービジネスにおけるアカウントプラン作成ステップ2つ目は、目標を設定することです。
パートナー企業が理解できたら、実際に計画を作成します。パートナー企業との関係値や契約形態にあわせて、最終ゴールを決定しましょう。
目標設定においては、パートナー企業と自社の双方にメリットがあること、現実的に達成可能な目標であることを意識しましょう。
最初は勉強会の実施数などアクションベースで設定し、成果がでてきたらその次に売上などの数値目標に変えていくと良いでしょう。
ステップ③:具体的な施策を考える
パートナービジネスにおけるアカウントプラン作成ステップ3つ目は、目標達成するための施策を考えることです。
最終的な目標を決めたら、それを達成するためのアクションについて計画を立てましょう。月次・週次単位のアクションプランに落とし込み、定例会で進捗を振り返りましょう。
共催マーケティングやキャンペーンを考えている場合は、ここで同意をとっておくことが有効です。
ステップ④:定期で進捗確認をする
パートナービジネスにおけるアカウントプラン作成ステップ4つ目は、定期的に進捗を確認することです。
定例会を設け、進捗を確認し不足分をおぎなうためのアクションを考えましょう。あくまでも、パートナー企業のビジネス成長のためのアクションというスタンスが重要です。
ステップ⑤:結果を振り返る
パートナービジネスにおけるアカウントプラン作成ステップ5つ目は、結果の振り返りをすることです。
半期・年次で結果を振り返り、次回のアカウントプラン作成に活かしましょう。特定のパートナー企業との施策を振り返ることで、そのパートナー企業との来年の施策に活かしていけるでしょう。
3.さいごに
以上、相性の良いパートナー企業の判断軸と探し方について事例を踏まえて記載していきました。
次回は、「パートナー企業への勉強会のコツ」について記載する予定です!
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パートナービジネスの理解を深めるため、noteの週1回投稿にチャンレンジ中です。
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