見出し画像

娘と一緒に見たい5つの映画【中学生編】

中学1年生の頃、席替えをして隣になってから、急激に仲良くなった女の子がいました。笑いのツボが似ていたのか、毎日くだらないことでお腹がいたくなるほど笑って、明るい彼女といる時間がただただ楽しかったのです。

彼女は映画が大好きで、毎月4冊も映画雑誌を買って学校にも持ってきていました。『SCREEN』『ROADSHOW』『MOVIESTAR』『PREMIER』字面を書くだけでも懐かしい。まだ続いているのかな?
そんなこんなで、休み時間になると、彼女の机の周りにいつもみんな集まってきて、洋画や洋楽の話で盛りあがるような毎日でした。

それまで映画なんて、家族と大好きなジブリ映画を見にいくくらいだった私なのに、友達と映画を見にいくようになってから、はじめて映画館で映画をみる楽しさを知りました。学校帰りに吉祥寺や渋谷の映画館に行ったり、TSUTAYAにDVDを借りに行ったりした中高時代。映画をとおして、いろんな時代や、いろんな世界を旅していた気がします。

なので、参加しているオンラインサロン「京都くらしの編集室」で、9月のnoteチャレンジのテーマが「好きな映画」というのを見て、書かずにはいられない、だけど、山ほどある好きな映画からとてもひとつに絞れない、と勝手にそわそわしているうちに、10月になってしまいました。(ただの暇人とも言える)

そんなわけで、「娘が中学生になったら、一緒に見たい映画」を5つ紹介したいと思います。「中学生になったら」というのは、私自身が中学生の頃に出会った大好きな映画なので、そのくらいの年齢なら見れるかな?という実感があるからです。  ※ かるいネタバレはご容赦ください。

01. 夢を見ること。
『リトルダンサー』(2000年)

好きな映画をひとつ選ぶのはむずかしいけれど、5本といわれたら必ず入れる、はじめて映画館で見た中学生の頃から、大好きな作品です。
男の人はみんな大きくなったら炭鉱労働者になるような、80年代のイギリスの炭鉱町で、バレエに夢中になる少年の夢と家族の物語。

「男がバレエなんて」という偏見がある時代に、
家族に反対されようと、自分の好きという気持ちを貫くビリーの姿は、
当時中学生だった自分と歳の近い主人公の映画だったこともあり、グッとくるものがありました。人と違ってもいいんだなとか、夢を追いかけるってすてきだなとか、そんなことをぼんやりと教えてくれました。

ビリーを応援し続けてくれるおばあちゃんの存在や、ビリーの才能を見出しくれる先生など、むずかしい状況のなかでも、見ていてくれる人がいるという希望を感じさせてくれる作品。反対しながらも、最後にはビリーの味方になってくれるお父さんのラストがまた泣けます。

02. おいしいは正義。
『ショコラ』(2000年)

昔からの伝統に縛られているフランスの小さな村に、あるとき突然、不思議なチョコレート売りの母娘がやってきて、不審がる村の人たちとの交流を描いた心温まるファンタジー。

チョコレートをひと口食べると心がほぐれていく、というごく単純な展開なのですが、映画に出てくるチョコレートが本当においしそうで、村人とおなじ気持ちに。この映画を見ながら、贅沢なチョコレートを食べる、ということをいつかやってみたいなぁ。笑

主演のフランス女優のジュリエット・ビノシュがまた素敵。多くを語らなくても、あたたかく包み込んでくれるやさしい眼差しに、いつも吸い込まれます。あとは、ジャック・スパロウよりも、この映画のさすらい者のジョニー・デップが好きです。

03. いちずに想うひたむきさ。
『初恋のきた道』(2000年)

中国の田舎にある小さな小学校を舞台にした、純朴でいちずな恋の物語。
この時代のチャン・イーモウ監督の作品にものすごく心惹かれた中学生の自分がいて、まったく知らない風景の世界があることと、そのなかでも普遍的な感情があることを教えてくれた作品です。

主演のチャン・ツィーのピュアな雰囲気がまたかわいくて、健気なのです。
とても素朴で、ちょっと眠たくなるくらいに静かな作品ですが、
家でDVDを見たときに、横で一緒に見ていた父がほろりと涙するのを見て、
ギョッとしたのを今でも覚えています。笑

04. 完璧な親なんていない。
『I am Sam アイ・アム・サム』(2002年)

知的障害を持つシングルファーザーと、幼い娘の家族愛を描いた感動のドラマ。だんだん娘の成長とともに、お父さんの知能年齢に追いついてきてしまい、絵本をたどたどしく読むお父さんにいらだってしまうシーンが、本当に切ない。

親のささいな失敗をゆるせなかったときに辛くあたってしまった自分とも重なって、もっと親にやさしくなろうと思ったような記憶があります。笑
今見ると、今度は親目線でまた泣けそう~。

この映画で天才子役といわれたダコタ・ファニングが、成人してから主演した『500ページの夢の束』(2017年)もすごく好きでした。

05. 友達って最高!
『テルマ&ルイーズ』(1991年)

主婦のテルマと親友のルイーズが、気晴らしの小旅行に出かけたはずが、
事件が起きてしまい警察沙汰になり、どきどきはらはらの逃避行をするロードムービー。

中学生の頃に、映画好きの友人に教えてもらって見て、
「めちゃくちゃかっこいいな、この映画!」と興奮したのを覚えています。
恋愛なんて無縁だった中学生の頃。まさに友達といる時間がいちばん楽しかったときにこの映画を見たこともあり、テルマとルイーズの友情や、自由を求めてつきすすむふたりの姿に、圧倒的な憧れを感じました。
いつかまた大きなスクリーンで見たい作品。



いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集