「はじめての採用」をスタートしようとしているあなたへ
「これまでリファラルで採用を進めてきたけれどちょっと限界がきたな・・・。そろそろ本格的に採用をはじめたいけれど、何からはじめたら良いですか?」
そのようなご相談をいただくことも増えてきました。初めて外部から人を採用するという類の相談です。
こんにちは、ポテンシャライトの寳田(ほうた)です🙋♀️
今回はそんなアーリーフェーズの企業・初めて「外部」から採用をする際にどんなステップで進めていくと良いのか、ポテンシャライトなりの考えをまとめていこうと思います。
それでは始めます!
1. 採用活動を進める前に把握しておいた方が良いこと
1-1. 見落とされがちだが重要なのが「スピード」
まず初めに、採用活動の流れと期間などの全体感について説明します。(採用関係の方には明らかなことも多いかと思いますので既にご存知の方は読み進めていただいて良さそうです。)
まずは採用活動の大枠の流れについて。
採用活動は上図のように進めていきます。
上記は企業目線で捉えた採用活動ですが、候補者目線で採用活動を捉えるとすると、下記のようになるかと。
IT/Web業界ですと書類選考→1次面接→2次面接→内定→入社承諾まで「2週間~1ヶ月」ほどで進むケースが多いです。面接日時を調整する日数も考慮するとスピード感はご理解いただけるかと思います。
アーリーフェーズの企業様で稀にお見受けするのは応募から入社決定まで「1日」というケース。つまり応募した翌日が入社決定ということですね。少し詳細に記載すると、応募した当日に書類選考通過→翌日に面接の実施。1次面接通過。その場に2次面接官も社内にいたようで2次面接も実施。そして内定→入社承諾という流れになります。
採用においてやや見落とされがちではありますが、採用領域の「隠れたKPI」。それは、スピードなのではないかと思います。
・書類選考や日程調整は「24時間以内」を心がける
・スカウトからの返信は「1時間以内」を心がける
・面談・面接調整の時間を先んじて「月●時間」は確保しておく
この辺りを徹底してみるだけで実は驚くほどスムーズに進むものです。
1-2. 転職活動においての候補者さんの平均応募数
採用活動においては、自社内のことだけではなく候補者さんの状況も把握しておく必要があります。候補者さんは貴社の他に数十社進んでいる可能性があるということを理解しておくとよいでしょう。
もちろん人によりますが候補者さんが転職活動において応募している平均値は「20-30件」とも言われています。そんなに受けているの?と思われがちですがこの状況を把握した上で採用活動を戦略的に進めていく必要があります。
2. 採用活動を「前」「後」の2つに大別してみた。
兎にも角にも事業を成長させるために不可欠なのが採用活動。
「うちみたいな知名度もない・アーリーフェーズの会社でも採用できますか・・・?」
・・・知名度がないことはそこまで課題感ではありません!順序を追って進めていけばうまくいくケースがほとんどです。
前述した採用活動の大枠の流れをもう少し採用業務という観点で洗い出すと下記のようなものが挙げられるでしょう。
・・・こんなに?!と思われそうですが、もちろん優先的に実施した方が良いことなど整理することが可能です。
まずは
・採用活動を始める「前」に行うと良いこと
・採用活動がスタートした「後」に行うと良いこと
で分けてお話を進めていこうと思います。
2-1. 採用活動を始める「前」に行うこと
採用活動を始める「前」に行った方が良いこと、言わずもがな採用戦略部分です。が、そのほかこの辺りを実施しておくと良いでしょう。
(思いの外、画像が小さいので羅列します)
◆採用活動を始める「前」に実施しておくこと
- 採用戦略
- 採用活動の現状分析
- 採用戦略設計[全体]
- 採用手法戦略設計
- 採用マーケティング戦略設計
- 採用予算設計
- 求人作成
- 求人要件・ペルソナ設計
- 求人(職種)ごとの魅力設計
- 採用マーケ
- 採用ブランディング設計
- エンジニア採用ブランディング設計
- デザイナー採用ブランディング設計
- 採用広報戦略設計
- 採用ピッチ資料戦略設計
これらを実施するにあたり大体「1ヶ月」ほど準備期間があるとかなりスムーズに採用活動をスタートさせられるでしょう。
・・・とはいえ、スタートアップの場合事業の状況が2週間単位、いや2日ごとくらいに変わるのではないでしょうか?
個人的主観も入りますが、優先度順に並べてみました。
どんなに時間がないという企業さんでも抑えておいてほしいのが
・求人要件・ペルソナ設計
・採用手法戦略
です。
というのも、この2つが整理できていない場合でも採用活動を始めることは可能ですが、採用活動を進めた後で無駄な動きが増えてしまう可能性が高いです。
どうやって進めたら良いの?という方はまずこちらをご覧いただけると良いでしょう。
・ペルソナ作成ガイド
・IT/Web業界の「主要5職種」職務内容/要件/魅力のまとめ
・(エンジニア採用ですが)適切なエンジニア採用手法
2-2. 採用活動をスタートした「後」に行うこと
さあ、採用活動を始める準備も終え、早速採用活動を進めていきましょう!採用活動を始める「前」と比較すると、採用活動がスタートした「後」は媒体の運用や選考の内容の設計などが中心になっていきます。
これまで200社ほどの採用支援に入らせていただいた当社ではありますが、企業様によって採用活動は様々です。
「A社のこの採用施策がうまくいっているからうちにも取り入れたけれど、なぜうまくいかないのだろうか・・・」
「何からどう実施していけばうまくいくのだろうか・・・」
と頭を悩ませることも多いです。
しかしながら、1つひとつステップを踏んでいけば採用活動は徐々にうまくいきます。採用活動を始める「前」と同様に優先度別に並べていきます。(優先度「1」まで細かく実施できていると採用においては強いでしょう。)
優先度順で記載させていただきましたが、採用活動スタート「初期」に行っておいた方が良いことはこの辺りになるかと思います。
◆採用活動スタート「初期」に行っておいた方が良いこと
- CX設計
- カジュアル面談の内容設計
- 面接での見極め設計
- 面接での惹きつけ設計
- 採用手法
- 採用媒体設計/運用
- スカウト媒体設計/運用
※ちなみに・・・
+αでここまで初期段階で整理できているとだいぶ良いです。
- CX設計
- OFX設計(オファーエクスペリエンス)
→最終面接以降のオファー面談での候補者さんへの体験設計
- OX(オペレーションエクスペリエンス)設計
→候補者さんとのやりとりを含めた、採用オペレーション全般の設計
3. 採用活動上で陥る「落とし穴」と脱出方法について
ここまでで採用活動を進めるにあたり大枠のステップはご理解いただけたのではないでしょうか?採用活動を進める中で紆余曲折はあると思います。企業様の採用の在り方や勝ちパターンも様々です。その分、採用活動上では多くの落とし穴が存在します。意外と見落としている落とし穴。できる限り落とし穴を理解した上で採用活動をスムーズに進めたいですよね。
ここからは、採用活動において多くの企業様が陥る「落とし穴」と脱出方法についてざっくりお伝えしていきます!
まずは、採用活動において多くの企業が見落としている「落とし穴」は
採用マーケ・CX設計内に存在しています。
1つずつみていきましょう。
3-1. 「そんな魅力は魅力ではない」ベンチャーあるあるな魅力の問題。
採用広報や採用ブランディング、採用ピッチ資料などに、少なからず「自社の魅力」を盛り込むかと思います。しかしながらその魅力は、本当に魅力的に写っていますでしょうか。もっと具体的にいうと、
「裁量権ありますよ」「風通しが良いですよ」「手をあげたら何でもできます」
これらは魅力ではありません。
他にも・・・
仮に自社の魅力を聞かれた際に上記の内容を魅力としてお伝えしているのであれば、危険信号だと思ってください。現に「裁量権あるよ」や「風通しが良い」という魅力は、どこのスタートアップ/ベンチャーでもそれなりにあるのではないかと思います。意外と気付きにくく、魅力として伝えてしまいがちなのですが、恐らく企業の中には、これ以外にも多くの魅力が眠っているはずです。「文化」もその一種ですよね。採用マーケティングを進める前に一度振り返ってみると良いでしょう。
3-2. 「求職者の転職状況理解できていますか?」自社の選考設計問題。
自社の選考の流れがあると思うのですが、他社の選考状況に沿って、自社の選考タイミングを柔軟に対応させることは意外と重要です。先述した通り、転職活動においての求職者さん一人当たりの平均応募数は20-30件程度です。応募から2週間ほどで内定が出るケースもあります。A社は次回最終面接、自社はカジュアル面談実施、のような状況も多いのではないでしょうか。求職者さんへの評価が高くても、選考の回数など変えずに行っていませんか?
・次回面接日程を面談中にいただく
・面接を同日に2回実施する
など、もちろん求職者さんのご意向もありますが、自社でも選考を揃えることはいくらでもできるかと思います。このタイミング一つで辞退されるのはとっても勿体ないです。
その他にも、面接や面談の中で下記5つは抑えていると、よりスムーズかと思います。
見逃してしまいがちなのが、
「自社に対してのポジティブ/ネガティブポイント」「最低希望年収」です。求職者さんからすると言いにくいかもしれませんが、お互いのためにも率直に聞いておいた方が良いでしょう。
3-3. 「魅力だけではなく課題を伝えていますか?」ミスマッチの原因になりうる自社課題開示問題。
面接の中で、魅力ばかりお伝えしていませんか?魅力を伝えることはもちろん大事ですが、自社の課題を提示することも重要ですね。
弊社では、下記のような面接の内容が良いと提示しています。
採用活動を行われているということは、採用の背景があるでしょうし、ないしは課題が潜んでいるかと思います。その課題を解決して欲しいという文脈で伝えるだけでも、求職者さんにとってはよりイメージしやすくなるので良いですね。また、これは私が実際に求職者さん数名へアンケートを取って気づいたのですが、20代後半から30代のエンジニアの方は自社の課題、何を期待しているのかをお伝えしたほうが、よりこの会社の話を聞いてみようという印象を持つようです。(スカウトでも、ぜひ自社の課題をお伝えしてみるのも良いでしょう)
4. 最後に
いかがでしたでしょうか?今回は「初めての採用」と言う切り口で採用活動の進め方について話をしました。
上記はあくまでも基本のステップですが、そこに自社らしい採用の在り方を追求いただくことでより採用をブレークスルーしやすくなるのではと個人的には思います。
たとえば、最終面接でその候補者さんへ向けた資料を作成の上、魅力付けを実施するなど。
ポテンシャライトでは「初めての採用」のご支援も最近多く発生しておりますので、ご興味お持ちの方はぜひお気軽にご相談くださいませ!
個人としては今後も採用/人事系のアプトプットを続けていく予定ではありますのでよろしければフォローいただけると嬉しいです!(下記クリックいいただき、「フォロー」ボタンがあります)👇
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