突如訪れる「燃え尽き症候群」という名の悲劇
「燃え尽き症候群」(またの名をバーンアウト)という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
恥ずかしながら、私は昨日知りました。(なので今回は自学のためにも、、!書いてみました)
▼燃え尽き症候群(バーンアウト)とは・・・
今まで精力的に頑張っていた人が急に無気力になり、職場にも社会にも適応することが難しくなる症状のこと。
社会人になりよく耳にするようになった「サザエさん病/サザエさんシンドローム」に近しい気がします。
最近採用だけに止まらず、人事組織系の支援もはじめていることもあり、燃え尽き症候群や組織について調べるようになりました。
そこで見つけたのがこちらの記事↓
ここから分かったこととしてはこちら💁♀️
・従業員の「76%」がこの燃え尽き症候群を経験したことがある。
・28%の従業員は「常に」or「ほぼ毎日」燃え尽きている。
この仕事に関する「燃え尽き症候群」。WHOでは世界的な健康問題として認定されています。人々の生産性を3分の1以上減少させると言われています。
対策方法について調べていくと、「一個人」としての対処法や予防法はありました。ただ、個人的には従業員体験を向上させるなど「組織」として何か施策を取り組むべきなんじゃないかなと感じました。
連休最終日、やや休みに飽きてきてましたし、私なりに「組織」として取り組めることを書いてみることにしました✏️
前段が長くなってしまいましたが、でははじめます!
1. 「燃え尽き症候群」がもたらす影響
少なからず、一度は「燃え尽き症候群」に陥ったことあるのではないでしょうか?
1-1. 燃え尽き症候群の症状
Maslach Burnout Inventory(MBI)によると燃え尽き症候群は3つに定義されています。具体的にみていきます!
1. 情緒的消耗感
→仕事を通じて情緒的に力を出し尽し、消耗してしまった状態。
[具体的には]
・こんな仕事、もうやめたいと思うことがある。
・1日の仕事が終わると 「やっと終わった」 と感じることがある。
・出勤前、職場に出るのが嫌になって、家にいたいと思うことがある。
2. 脱人格化
→クライエントに対する無情で非人間的な対応。
[具体的には]
・気くばりすることが面倒に感じることがある。
・仕事の成果などが全く気にならなくなる
・同僚や患者と、何も話したくなくなることがある。
3. 個人的達成感の低下
→個人的達成感とは「ヒューマンサービスの職務に関わる有能感、達成感」。それが低下してしまうこと。
[具体的には]
・この仕事は私の性分に合っていると全く思わなくなる
・仕事に対して心から喜びを感じることがなくなる。
・仕事が楽しくて仕方ない、という状況が一切なくなる。
「朝起きられたい」「会社に行きたくない」「アルコール量が増加」「イライラが募る」などの燃え尽き症候群の症状として定義されていたりします。
誰もが一度は経験していそうですね。
ちなみに最近では燃え尽き症候群はチェックができるようです。
定期的にチェックしてみるのも良いですね!
Global IT Burnout Index(無料/所要時間2分)
1-2. 燃え尽きる原因
続いて、ではなぜ燃え尽きてしまうのか、原因について考察していきます。
見ていくと、燃え尽き症候群の原因と、退職する理由が似ていることがわかりました。
ここまでで何となく理解いただけたかと思いますが、燃え尽き症候群の症状の社員が増えることで、会社への損害も大きくなっていきますよね。
燃え尽き症候群をすぐに防ぐことは難しかったとしても、燃え尽き症候群が発症する可能性を低くする組織を創っていくことは今からでもできるでしょう。
世界的な健康問題として認定されたこともあり、他の国ってこの問題に対してどのように対処しているんだろう・・・?
と他の国について調べて恐ろしい現実が・・・。
2. 燃え尽き度が「高い」都市と「低い」都市の比較〜ちょっと番外編〜
こちらの記事によると、日本は燃え尽き度1位のようですね・・・。
全世界で、1位です。これほどまで嬉しくないランキングを見たのは久しぶりでした(笑)
日本については、睡眠時間が1日7時間に満たない人が世界で最も多かったのが影響している様。
逆に燃え尽き度が低い都市は・・・
欧州が多いです。
一概に働き方だけではないと思うのですが、欧州と日本の働き方をみてみました。
労働時間などは日本が多いのは言うまでもないのですが、欧州は階級社会である点が働き方に少なからずの影響があるようです。フランスでは国のエリート養成機関グランゼコール出身でないと出世は望めません。イタリアも出身によりある程度のところまでしか上がれないなど欧州特有の社会構造ですね。
一方で日本はそんなことはないでしょう。転職も比較的安易で出身大学による違いは多少なりともあるものの、明確な階級別の職業というものもありません。仕事や職業に未来はあるとも言えます。
3. 組織として回避する「燃え尽き症候群」
最後に組織としてどう回避するのが良いのか、つまり、燃え尽き症候群が発生する可能性を低くするために何をすべきなのか、考えてみました。
※ここからはあくまで個人的な意見になります。マネジメント自体経験がないので「もっとこういう方法があるよ」「このような取り組みしてます」などご意見あればぜひアドバイスください🙇♀️
3-1. 「1on1」を質を向上させる
割と小規模の組織であれば、上司や代表と身近に働くことができ、かつ会話もする機会が多いものの、30名以上の組織になると1on1できちんと時間を設けなければあまり上司や代表と話す機会も少ないのではないでしょうか?
その貴重な1on1でどんな内容の話をするかによってもかなり充実度も異なると思います。現状の悩み相談だけになっていないでしょうか?
上記は1on1でよく話されている内容の様です。
キャリア育成やモチベーション、それだけではなく会社としてのビジョンや今後の戦略などは定期的にメンバーに開示することも重要です。というのも自分が何が求められていて、何をするのかが明確になり取り組むことができるからです。
リモート環境が当たり前になり、そういう機会を作った時にプラスで把握しておいたほうが良いだろうなと感じたのはこの辺りです。
・モチベーションの源泉はどこにあるのか
・各メンバーの仕事の許容量はどれほどなのか
・ルーチンワークに飽きていないか(個人の成長とビジョンへの影響を具体的に話すことで解決される)
リモートで自宅にいるとより自分と向き合う時間は作りやすいかと思います。そうなると内部的動機が非常に重要になるためモチベーションの源泉は定期的に把握しておいた方が良いかと思いました。
3-2. 自分語り会の実施
社会人になると、隣の人がどこで育って、どんな価値観を持っているのかなどあまり認識できていないケースの方が多いです。
当社では新しいメンバーが入社したら行なっているのですが
「どういう生い立ちで、なぜ今Potentialight にいるのか」
「仕事において大切にしていることは何なのか」
「最高のチームとは何か」
などのメンバーの価値観共有する会を開催しております。
メンバーの生い立ちまで聞ける機会はなかなかないですし、意外な一面も見ることができます。
自分語り会の様に「自身のことを他者に知っておいてもらう」「他者のことを知る」ことでちょっと悩みを打ち明けやすくなったり単純な報告や役割のポジショントークではなく、個人の意見として意見を言いやすくなったりします。(現に私はそうでした)
自分の意見を表明できるようになると、企業への帰属意識や仕事への責任や誇りなどを感じやすくなります。なので自分語り会の他にメンバーみんなで会社についての未来を語る会など実施しても面白そうですね。
3-3. 燃え尽き症候群という正体を認識する
究極、この「燃え尽き症候群」の症状・影響を組織として把握しておくだけでも全く違うのではないかなと思います。特に恥ずかしいことでもない、組織としてみんなで向き合うべき共通の課題であることを認識することが重要です。もちろん上司だから燃え尽き症候群にならないということもありません。誰にでも発症可能性があるからこそ互いに共通認識を持った上で、仕事に取り組むことでフィードバックの質が上がり気持ちの面での負荷も下がるので、結果として燃え尽き症候群の発生率を組織として下げることができるのではと思いました。
3-4. タスクを「ゲーム化」する
ルーチンワークがどうしても発生する場合はゲーム性を盛り込んだ業務の仕組みづくりを創るのが良いでしょう。
「ついやってしまう」「楽しんで取り組んでしまう」感覚を活かすことですことが大事です。(ゲーミフィケーションとも言われていますね)このゲーミフィケーションを導入するときは組織にどんなタイプが多いかも把握した上で導入していくとより浸透していきそうです。
リチャード・バートル氏が提唱しているゲーマータイプ分類の方法で、人は4つのゲーマータイプに分類されるとしています。
例えば、Achieverのタイプの人が多ければ・・・
提示されたクエストをこなしたり、称号を集めるたりすることに満足しますので称号を集める系の仕組みにする。
などこの仕組み化は無限に創ることができそうですね!
最後に
今回は「燃え尽き症候群」にスポットを当てて書いてみました✏️
今後も採用だけにとどまらず、自分の興味が赴くままに
カルチャー創りや組織創りにおいてもまとめていけたらなーと思います。
それでは🙋♀️
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