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買い物と料理をするようになって気づいたこと

ホストさんが用意してくれるのは朝食のみで、昼食と夕食は自分で用意することになっている。そのために、ALDIというディスカウントスーパーで週に一度ほど買い物をする。

日曜午後のALDI

ALDIは家から歩いて3分もかからないところにあり、営業時間は、月〜土曜日は8:30から20:30まで、日曜日は12:30に店が閉まる。日曜日を家事をする日にしようかと思っているのだが、9/22の日曜日はjournées patrimoinesで朝から一日中出かけており、帰る頃にはALDIは閉店していたので買い物も料理も出来なかった。

だが、十日前に買っておいた食品がとうとうなくなってきたので、買い物にいく。

野菜売り場
産地別、量別に置かれている

野菜が安い。
パプリカは4つで1,99€=319円、
ジャガイモは2kgで2,99€=478円、
玉ねぎは1kgで1.59€=255円、
トマトは1kgで1.49€=238円、
ニンジンは500gで0.99€=158円。

パスタ売り場

パスタも安い。
スパゲッティは500g 0.79€=126円
Fusilliという捩れたパスタは500g 0.69€=110円。

16日の買い物の時点ではお肉は高いものと思い込んでたので、うっかり目に入って食べたくなってしまったら大変だと値段も見ずに通り過ぎた。
だが、野菜ばかりだと量はあっても満足感は乏しい。食べる量と満足感は必ずしも一致しない。たんぱく質はハムとチーズだけで耐えようとしたが、やはり物足りない。食欲に負けて今回お肉のコーナー見てみると思ったより手頃な価格だった。
トンカツにしたら美味しそうな豚肉が8切れ入って7.49€のところ、30%2.25€割引の5.24€=838円。一切れ約105円。買いだ。消費期限は当日だが、気にしない。

お肉売り場。
お買い得だった豚肉
16・17日のレシート
26・27日のレシート


毎日の料理を自分でつくるようになってわかったことがいくつかある。

まず、塩と胡椒の偉大さだ。ジャガイモと玉ねぎとを炒めただけのモノも、塩胡椒を振ればちゃんと料理になる。使える調味料は豊富ではないが、塩胡椒で味をつければそこそこ美味しく食べられる。
長年カナダで暮らしていた兄が一時帰国した際に一度だけ作ってくれた鶏もも肉を丸ごと使ったスープは、忘れられない料理のひとつだ。兄は食事に興味がないくせに味にはうるさい。そのうえ悔しいことに、兄は面倒くさがりでさほど手間をかけないのに、作るものは美味しい。

その鶏肉のスープも塩しか使っていないと言っていたが、鶏肉はほろろとしていて、噛むとふんわりとくずれ、スープは鶏の出汁がよく出て、あっさりしていながら喉を通り抜ける時にしっかりと旨味を感じた。その後、兄にレシピをねだったが、「覚えてない」とついぞ教えてくれない。それは意地悪ではなく、料理に興味がない兄は本当に適当に作ったから覚えてないのだろう。

料理を作るようになってわかったことの二つ目は、一人分の買い物をする難しさだ。量が多い方が割安で節約したいのだが、多く買い過ぎると腐らせてしまう。いつ腐ってダメになるかはっきりとした予測ができないので、早めに消費しなければならない。でも、量が少ないものは割高で経済的に良い買い物では無い…というのをスーパーの野菜売り場の前でぐるぐると考えている。

だから、酢漬けや砂糖漬けなどの防腐措置を施すような作り置きできる料理は重宝する。ピクルスは食卓に彩りを加えてくれるし、味の観点から見ても口をさっぱりとさせてくれるので、常備しておきたい。

ピクルス以外にもこの一年間で作り置きの料理をたくさん覚えたいと思っている。実際、イザベルは毎日料理をしないで、作り置きしたラタトゥイユやスープを2-3日かけて食べている。一回に食べる量は少ないし、出来たてでもないが、毎日何を食べようかと考えなくて良いし、時間も短縮できて合理的だ。

だからこそ、出来立ての料理のありがたさを痛感する。それが料理をするようになってわかった三つ目のこと。
出来立てというのは(あまり好きな言い方ではないが)大変な価値がある。揚げたて・焼きたて、という言葉でイメージされるような、出来てから1分以下という「出来たて」はもちろんのこと、その日その時のために用意されたという「出来たて」の料理のあたたかさ、ありがたさ。フランスでは外食はとっても高いが、それは「出来たて」の料理と、それを用意してくれる人への感謝が価格にしっかりと反映されているからだと解釈している。

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