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股旅堂さんに問い合わせてみました
股旅堂さんが所有しておられる「南喜一旧蔵史料」に秋水の自筆原稿が含まれるのか。ないような気がする。とは思いつつも、やはり気になって仕方がない。
ということで。
例によってメールで問い合わせてみた。
買いもせぬのにこんな質問だけ投げかけて非常識なのかどうかもわからず、そういうようなこともお詫びしつつ、研究者でもないと断りながらも(このような一点ものの古書を買い取られる方はやはり研究者であることが多いようだ)、もし非常識と罵倒されても一時のこと、万一にもあの時に聞いておけばよかったなどと思うようなことはしたくないと自ら言い聞かせて、何度も読み返し何度も修正しながらも長い長い(ホンマに長くてすみませんでした)メールを送ってみたのであった。
そうしたら。
またまた、ご丁寧な返信をいただいたのである。
時々思う。私って、本当に、つくづく、いい人に恵まれている。もう、私の人生の幸せはそれだけで成り立っているような気がするほどだ。
とにかく、今回も本当に丁寧にご返事いただいたのである。感謝の申し上げようもない。ありがとうございました。
ところで、いただいた回答はというと。
お問い合わせの件ですが、結論から申し上げますと、弊店で扱ったものの中に、幸徳秋水に関する資料(もちろん原稿も)は一切は含まれておりませんでした。
嗚呼。そうかもしれないとは思いつつ、やはり残念に思わないでもない。ただ、股旅堂さんはこうも仰っていた。
もし、秋水の原稿が古書に回ったとすれば古書店主は見落とすことはないだろうと。そうして研究者のてに渡るだろうと。また、そういう情報も世に出るだろうと。
もっともだと思ったことだった。
それだけでなく。
27号が一冊残っていたので送りましょうと。
ええ!
29号が6月頃にできる予定なので、それも送りましょうと。
ええええ!
いや、もう、すみません、すみません。
読んで眺めてるだけでも楽しいんだけど、いや、なんか楽しむだけで頂戴するなど、申し訳ない。宮武外骨などは食指が動かないでもないんだけど。
後でゆっくり考えよう。
さて。
eリファレンスさんから教えて頂いた幸徳秋水自筆原稿の所在に関する情報については、これで途切れたことになる。
考えられることはいろいろあるが。
南家で、まだ保管されている可能性も高いような気がする。今では、そのような史料を保管しているということもご存知ないかもしれない。古い蔵や押し入れ、もしくはタンスや書架に、祖父、もしくは曽祖父が大切にしていたということで保存保管しているものがあるかもしれない。そして、その中に秋水の原稿があるのかもしれない。もし、そうであれば、世間に出てくるのは時の運か。
あるいは、南喜一氏が亡くなってまもなく、研究者に寄贈されているのかもしれない。1970年頃というと、大逆事件に関する関心はどうだったろう。あるいは、まだ犯罪者的なとらえられ方だったろうか。もしかしたら、ニュースになったかもしれないが、私に関心がなく知らないだけかもしれない。
いや、でもなあ、所蔵しているという話を全く聞かない。「死刑の前」はあちこちに収録されていて、実は先日読んだ光文社文庫の「二十世紀の怪物帝国主義」にも「死刑の前」が収録されていた。だから、とにかく、「死刑の前」はそれなりに有名であるはずだ。その自筆原稿である。所蔵を明示しないだろうか。
秋水や大逆事件に関する研究会などは幾つかある。
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あの獄中手記は秋水のものだけではない。「大逆事件の真実をあきらかにする会」とか「森近運平を顕彰する会」とか「管野須賀子を顕彰し名誉回復を求める会」などが所蔵していたりするかもしれない。
いや、大学が所蔵している可能性もあるか。
あるいは、デジタルコレクションで古い新聞に引っかかったりしないか。
私も大概酔狂だなぁ(笑)。