1ページに満たない映画感想<子どもの世界も大変だ>2015年⑤
犬どろぼう完全計画(2014年/キム・ソンホ/韓国)
ほぼ初めましての韓国映画。
家をなくした少女が、マイホームを取り戻すために犬を盗んでお金を手に入れようとする、というなんとも切ないお話です。
予想通りのザ・感動もの演出ではありましたが(スミマセン)、そこまで嫌悪するほどではありませんでした。
何より子どもたちがかわいい。逆に言うとそれありきで成り立っている映画かも。
本作は、アメリカの作家バーバラ・オコーナーの小説「犬どろぼう完全計画」(How To Steal a Dog)が原作となっています。韓国では初の欧米小説の映画化だったようです。
主役のジソも友達のチェランも弟のジソクも、みんな「一丁前」な感じがかわいい。良い意味で、韓国の格差社会とか貧富の差みたいなものが子ども目線で炙り出されていて、社会派作品の雰囲気もありました。
王道の映画作品という感じで、見終わると結構お腹いっぱいです。
☆2015年7月25日鑑賞
ガールズ・ステップ(2015年/川村泰祐/日本)
子どもといっても高校生です。
当時結構E-girlsを見ていたりしたので(元々EXILEファンでした)、暇だった私は石井杏奈を見るためにこの映画を見ました。本当にそれだけ...
今ならNiziuとかが主題歌を担当したりしそうな雰囲気(笑)
ストーリーはシンプルで、クラスでちょっと浮いた子たちがダンスで絆を深めていく...と。
中高生ってスクールカースト地獄ですよねえ。この頃の女子って何でこうも優劣つけたがるんでしょうか。「ひとりぼっち」を極端に嫌う感じ。一人であること=ダサいみたいなのありましたよね。
大人になったら、一人でいることがどれだけ楽か思い知るだろうよ、この時代の女子たちよ・・・
といっても別に"いじめ"にフォーカスされているわけではありません。ちゃんと各々の問題を解決しながら、大詰めのダンスシーンとなりますので、見ていてスッキリはしますね。
特に新鮮味はないですが、こちらも王道の青春映画という感じでした。
☆2015年9月16日鑑賞
ぼくらの家路(2014年/エドワード・ベルガー/ドイツ)
ドイツ・ベルリンの街を彷徨う男の子2人。若いシングルマザーの母親は、一体どこへいるのやら。弟の手を引いて母親の姿を探す彼らを見ていると、苦しいくらい切ない気持ちになりました。
主人公のジャックは10歳。
弟のマヌエルの世話を完璧にこなすジャックは、小さいながらもしっかり者のお兄ちゃんだけど、やっぱりお母さんと一緒にいたいんだね。入れられてしまった施設で大変でも、絶対に嫌だとは言わない。自分がしっかりしていれば、母親といつか一緒に暮らすことができると思っているのかな。
彷徨い続けた挙句、どんなに辛い思いをしたとしても、やはりお母さんに会えて嬉しかったのでしょう。
でも、「もう自分で生きていく」という決意が逞しかった。
大人の態度ひとつで子供は変わるし、その変化を子供はよく見ている。想像以上に大人のことをよくわかっている。
10歳にして大人にならざるを得なかったジャックが、この先負担を感じることなく、どうか伸び伸びと生きてほしい。
☆2015年10月13日鑑賞
★余談〜子どもだった時の感覚を思い出せない〜
大人だってみんなかつては子どもだったのに、何故その頃の感覚を忘れてしまうでしょう。
例えば10歳の時。「犬どろぼう〜」のジソも、「ぼくらの家路」のジャックも10歳の設定です。
自分が10歳のとき、何をしていたでしょうか。
学校に行き、放課後は友達と遊んで、ピアノを弾いたり宿題をしたり。家族と一緒にご飯を食べて、10時頃には寝てしまう。今思えばなんと平和な日常だったんだろう。
きっと当時は大変だと思うこと、辛いこともたくさんあったんだろうけどね。その時に大変だったことって、大人になると忘れてしまう。
子どもが主役の映画を見ると、「同じ年の頃の自分はどうだったかな」と思い返してみたりしますが、あんまり覚えていないものです。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。