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1ページに満たない映画感想<個性豊かな日本の女優たち>2016年②
俳優 亀岡拓次(2015年/横浜聡子):麻生久美子
今まで私なりに色々と映画を観てきたつもりだけど、感想のない映画は初めてです。ストーリーが発展しないという、新しいストーリー。"脇役俳優が主役"という面白さはあるのですが、まあ、安田顕が好きな人には良いんじゃないでしょうか。別につまらなかったという訳でもないんだけど。
そしてこの映画のヒロインポジション、麻生久美子!これがまあ何ともイラっとするというか(笑) この役のせいなのですが。明らかにあざといよな…?女から見たら一発で「あざとい」とわかるタイプの女の人でした。正直、主演の安田顕よりも麻生久美子の「イラっ」が記憶に残りました。もちろん役の話ですよ。
☆2016年2月1日鑑賞
ちはやふる 上の句(2016年/小泉徳宏):広瀬すず
※原作の漫画は読んでないので、純粋に映画の感想です。
広瀬すずが超かわいくて、それだけでもう「映画」として完成形。こんな子いたら学校内どころか日本中で有名になっちまいますよね。
競技かるたに情熱を注ぐ女子高生・千早をめぐる三角関係メイン?と予想してましたが、ザ・青春!てな感じでかるた部の友情も抜かりなく。
個人的には机くんの件がとても良かったな。部員を集めるために、まだ部活に入ってないクラスメイトに次々と声をかける千早。ガリ勉(死語?)で周りから敬遠されていた机くんにも同じように声をかける。そういう偏見のなさが、千早の良いところなんだろう。
でも友達になることって難しいし、めんどくさい。頭の良い机くんだからこそ、あえてそういう付き合いを敬遠していたのかもしれない。でもかるたを通して、きちんとお互い向き合って仲間になっていくこのチームを見ていたら、何だか感動してしまいました。大人になると人付き合いも自由になるし、逆になかなかできないことかもしれない。
あーこんな青春、私にはなかった。
☆2016年4月3日鑑賞
ちはやふる 下の句(2016年/小泉徳宏):松岡茉優
松岡茉優、やっと出てきた。上の句でも待ってたのに最後まで出てこなくて拍子抜けしましたが、下の句で満を持して登場!この詩暢(しのぶ)という役がとても良かった。今回のMVP。彼女の「他とちょっと違う感じ」って何なんだろう。
個人戦のかるたが"純粋なかるた"なのか。団体戦はお遊びなのか。「個人戦こそが本物」という詩暢の主張もよくわかる。
でも「みんなでやるかるたが最高に楽しい」と机くんも言うように、団体戦だってかるただ!というのが千早の主張です。個人戦も団体戦、心はいつもつながっている、と。
まあこういう作品としてはそうなりますよね。でもね、詩暢の主張も個人的にはすごい分かるんですよね。青春?そんなのお遊びでしょ?と距離を置く感じ。詩暢は「青春」とか「仲間」のようなカテゴリに属していない。主人公と対比するための役どころなのかもしれないけど、千早というキラキラした存在と真反対の主張も否定せずに描いているところが良い。
松岡茉優が演じる詩暢の孤高な感じが好きでした。
☆2016年5月13日鑑賞
アズミ・ハルコは行方不明(2016年/松居大悟):蒼井優
難しかった。これに尽きる。
時間軸が行ったり来たりするので、結局どういうことなのかさっぱり…ハルコ(蒼井優)が失踪してからグラフィティアートが作られたってことだから…?うううん?
独身OLのハルコも、ハタチのアイナ(高畑充希)もどこか生きずらさを抱えていて。どうしても男尊女卑的な空気の残る日本で生きる、女たちの生きずらさ。ハルコを演じる蒼井優の、どこにでもいそうな女感が見ていてちょっとしんどい。期待しては裏切られ、女であることに対して嫌気すら感じてしまう。鬱屈した表情、でもまだあきらめたくない、というわずかな希望。苦しい。
松居大悟さんって若手の注目株らしいいけど、初めて見ました。手強そう。
☆2016年12月18日鑑賞
余談~いそうだけどどこにもいない人、蒼井優~
蒼井優の「そこにいそうな感じ」と「どこにもいない感じ」を合わせ持つ空気感が好きです。いや、そうそういないんですよ、こんな人は。なのに遠すぎないというか、隣に住んでそうな気もしてしまうような。
個人的には薄幸な役が似合うような気がする。前々回の朝ドラ「ブギウギ」にて、歌劇団のトップスター役が良かった。出演シーンは多くはありませんでしたが、ドラマが終わってもふと思い出してしまうような心に残る役でした。
苦労を重ねてトップの座に上り詰めたものの、若くして亡くなる儚い役が、元気いっぱいのヒロイン・鈴子(趣里)との対比もあって印象的でした。
意外だったのは、劇団☆新感線の舞台「ZIPUNG PUNK~五右衛門ロックⅢ」で歌って踊る姿。ゲキ×シネで見たのですが、ストーリー自体もめちゃくちゃ面白かったし、歌もダンスもこんなにできる人なんだ!というのが衝撃的でした。そもそも「アニー」の出身だから歌もダンスもできて当然なのですが、あんまり元気溌剌なイメージでなかっただけに驚いてしまいました。
*話は逸れますが・・・
歌って踊れるって良いなあ~。もし生まれ変われたら、絶対に子供の頃からダンスやりたいです。ダンスが仕事にならなくても、せめて体を動かすのが得意な人間になりたかった。今からではもう遅い….
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。