生み出すということ
KaiKai KiKi のMr. さんのプロフィールの中に
「僕はホントに僕の心に巣食う悪魔から逃げる為に毎日絵を描いてるし、その悪魔は、この僕の血そのものに宿っていて、逃げたいのだけれども逃げれない。仕方がないから絵を描いてるわけです」という言葉があった。
なんの時の言葉なのか知らない。
でも生み出す人たちは、そうなのかもしれない。
ある人は自分の汚さを、血のようなマグマのような熱量で、吐き出すことで生み出し、
ある人は自分の中にある美しさを損わぬよう、乳児を抱き上げるかのように、慎重に、生み出し、
ある人は一寸先も見えない、無音の暗闇の中に佇むことで、自らの内なる声を見つけ出し、生み出す。
ある人は混沌とした世界を正すかのように、淡々と、繰り返される美を創り出し
ある人は混沌とした世界を上から塗りたくるように、さらなる混沌を創り出す。
ある人は文字という共通の入口を通じて、その先にある個々の想像世界を広げ、共有し、
ある人は音という、ある人は絵という、ある人は匂いという、個人に委ねられた感覚の中で、自らの感覚と共鳴する相手を探す。
探し、孤独を知り、探し、時に温もりを知る。
生み出すものたちにその孤独や温もりは関係なく、どこまでいっても、
ただ、生み出し続けるのだ。
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