ブラック企業を渡り歩いて気付いた、“繊細さん”にとって大切な3つのこと
先日、買い物に出かけた先で、
前に勤めていた会社のイベントブースを目にした。
そこには、
私がいた頃も、ずっと会社への不満を口にし続け、
「この企画が終わったら辞めてやる」
「次の査定のタイミングで異動願い出すわ」
と、毎日のように言っていた社員が、
相変わらず疲れた表情で座っていた。
子育ての開始と同時にキャリアを手放した私は、
シングルマザーになって、就職先探しには当然ながら大苦戦。
かと言って、子どもたちと3人で暮らしていくためには、選り好んでいる時間はない。
新卒で入社した、多忙でストレスの強かった会社が『超優良企業』に思えるくらい、ブラックな職場を転々とすることになった。
“ワンマンで、他の意見を聞き入れないトップ”
“非効率で時代に合わない、古い体制”
“適材適所ではなく、トップとの相性で決められる人事”
これらの要素が、ブラックな職場には大抵共通している。
そして、そこで働く人たちが、
みんな不満を抱えているのに、声を上げることはせず、陰で愚痴を言い合うだけ。
私には、その重苦しい空気と、常に聞こえてくるネガティブな言葉たちに晒され続けることが、耐えられなかった。
そんな中で、
少しでも良い方向へ変わるために声を上げた人もいたけれど、
ことごとく却下されたり、意に沿わない異動をさせられたり、退職に追い込まれたりしていく。
それを何度も目にするうちに、もう声を上げる気力も、変わることへの希望もなくなってしまうのも無理はない。
けれど、冷静に周りの人たちを観察していると、
『この人は、上司のことは嫌いだけど、仕事内容は好きなんだな』
『この人は、周りの人たちと愚痴を言い合うのが好きなだけなんだな』
『この人にとっては、職場の立地や勤務条件が魅力的なんだな』
同じように文句は言っていても、それなりにメリットがあってここにいるんだな、ということがわかってきた。
“幸せの基準は人それぞれ”
価値観や、好き嫌い、ライフステージによっても、
その人がそのとき一番大切にするものは違う。
自分が、
「こんなことありえない!絶対におかしい!」
と思うことでも、
他の人が同じように思っているとは限らない。
そして、
“自分の本質が変わらないように、他人のことは変えられない”
『誰かの、何かの行動さえ変わってくれれば、居心地は良くなる』という、他人まかせの願望は、
ほぼ叶うことはない。
だから、
“合わない環境からは、離れるのが一番”
『みんな、がんばっているんだから、私だけ逃げ出す訳にはいかない』
と、自分にムチを打って耐え続けたり、
環境の方に、自分を合わせようとする必要はない。
すべてが望み通りの職場なんて、たしかに稀ではあるけれど、
これらのことに気が付いたおかげで、
私は今、以前よりずっと心地良くいられている💫