155日目 個人的神回!バス乗り遅れを覆す起死回生の一発🇮🇳#14
今夜バンガロールからゴアへと夜行バスで移動する
それまで適当に暇を潰し、そろそろだろうと思って宿で預けていた荷物を受け取りタクシーを呼ぶ
バスの出発時刻は20:25、現在時刻19:50、ちろっと調べた感じバス乗り場までは3kmほどだし余裕で間に合うだろうと思ってた
だがタクシーがなかなか見つからない、普段だったら5分あれば確実なのにすでに20:00近くになってる
焦ってきた
ようやくタクシーを捕まえて出発すると全然すぐつかない
どうやら3kmというのは直線距離で相当大回りしないと行けないらしい
バイタクのおっちゃんに攻めろ攻めろ、飛ばせ飛ばせと言うが、なぜかこういう時に限って安全運転のおっちゃんに当たってしまった、律儀に赤信号守りやがって…
到着したのは22分、あと3分しかねーじゃねーか、しかもよくわからないバス停からちょっと離れたところに降ろされた
ゴールは先だからもっかい走ってくれと伝えてもうまくいかない、時間の無駄なので、そのままガチダッシュを決める
いざバス停まで来ると到着場所がわからない
ロータリー、〇〇公園近く、〇〇公園と書かれてる
〇〇公園にいても来ないので、ロータリーに戻って一周走って確かめたけどどこにいるのか全くわからなかった
無惨にも25分はあっという間に超え、途方に暮れて〇〇公園前の道で佇む
しばらく己の準備不足を悔いていると、それらしき大型のバスがやってきた
これは今しかないと思い、道に飛び出し、バスの前に立ちはだかり、バスを停車させる
血が沸き立つ、アドレナリンがすごい
ギリギリではないにしろかなりのスピードで突っ込んでくる大型バスの前に突っ立つというのはなかなかの恐怖だ、もう人生ですることはないだろう
怪訝そうにドアを開け、道の前に突っ立ってんじゃねぇと怒鳴ってくる運転手たちに、このバスはゴア行きか?とこちらも負けじと捲し立てる
アドレナリンで俺の質問が止まらねぇ
だが回答は僕のことなど構わず冷めたものだった
「違う」
…絶望
かなり負け戦ではあったが、その後も何やらわやわや騒いでいると運転手たちは俺の境遇に同情したのか、僕の予約してたバス会社に電話してくれた
しかし繋がらず、八方塞がり
しかもその時気づいたのだが、出発は20:25だったが、バス停への到着時刻は20:10だったらしく、間に合えば良いと考えていた時間すら間違っていた
俺がバイタクのおっちゃんにイケイケ行ってる間、バスの運転手はずっと俺のことを探して待ってくれていたのだ
こうなってくるともし連絡が取れたとてバスが引き返してくれるとは考えにくい
全く言い訳の余地もない己のミス具合に失望しながら、だがしかし、わざわざ止めたこのバスという希望を捨てられず、ダメもとで交渉に舵を切る
俺「俺はゴアに行きたいんだけどゴアに寄ったりできない?」
運転手「このバスはゴア行きじゃないんだ」
俺「それでも近くを通ったりするならそこらの道で下ろしてくれていいから」
運転手「そんなんできない」
若い乗組員「でもこの人のバスもうとっくに行っちゃってるよ?」
運転手「勝手に自分で予約しなおせ、お前が遅刻したせいだ」
俺「いや、ほんとその通りなんですけど、そこをなんとか、もちろん席なんてなくても、僕床で寝ますから…」
若い乗組員「いや、席は余ってるんだ、ちょっと夜くらいならこっちも損しないよ」
そっから何分くらいだろう決死の思いの交渉の甲斐あり、なんと途中でゴアに寄り道してくれることに
俺の味方をしてくれた若い乗組員には感謝しても仕切れない
そんなこんなでその場でお金を払い、晴れてバスに乗り込むことができた
もちろんミスをしないのが一番のスムーズなのだが、自分の対応と決断力の臨機応変さに我ながら惚れ惚れした
この旅はあゆカマキリの自立散歩と銘打っているが、確実に旅を通して自立して行っているのを感じる
あとは精神の自立だ