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「良い」英語教師とは ①

「あなたにとって良い英語教師とは、どのような人物か述べなさい。」

私が日大通信で初めて不合格をくらったリポートの課題である。
「良い英語教師」になることを志望するこの私の熱い考えが否定されるなんて…。涙
ストレートが持ち味のピッチャーが145km/hのド直球を投げた次の瞬間、バックスクリーン直撃特大ホームランを打ち返され、茫然自失…よろしく、私の心も折れかけた瞬間だった。(例が上手いのか下手なのか)

でもおかげで、あまりにも印象が強くなったこのテーマは、度々自分の中で思い出しては、見つめ直すようにしている。

(言わずもがな、リポートは自分の熱意を書いただけで合格になる訳がない。
講評にも「それはただのあなたの理想像でしょ」ってちゃんと書いてあった…。)

答えなき問い

「良い教師とは?」という問い。
現時点で1つの答えなんて出ないし、一生教師をやったとしても納得出来る答えに行き着くかもわからない。
100人の教師に聞いたならば、それこそ百人百色の答えが出てくるだろう。

だからこそ、教える立場としてはその答えを常に追い求め、自分なりに考えをアップデートし、答えに向かってブラッシュアップし続けていく必要があると思う。
究極的には「『良い教師とは何か』という自分としての答えを追及し続け、その姿に届くように努力をし続けていく」のが、「良い」教師なのかもしれない。

という、雲よりもやんわりとした上記のアイデアも、今日この瞬間に思い浮かんだものなので、また考えが洗練されていったり、大幅に変化したりする可能性は大いに、ある。
変化を明らかにするために不定期にこのテーマで記事を書き留めていくのも、面白いかななんて思っている。

英語教師としての資質・能力

やや混同してしまったが、上記は一般的な「教師」についての考えだったので、ここからは「英語教師」にフォーカスしていきたい。
「良い英語教師」は、教師としての資質・能力に関する「良さ」を備えるのに加え、英語及び英語教授法に関する専門知識・教養に関しても「良い」ということなのである。

以下は、日大通信のある科目で学習した、英語教師としての資質・能力についての分類を紹介したい。

出典:JACET教育問題研究会編 (2012) 「新しい時代の英語科教育の基礎と実践 - 成長する英語教師を目指して-」63. 大修館書店

上記は「良い英語教師とは」を思考するために非常にわかりやすいと個人的に思っている。

まず、4要素のバランスが大切であることが良くわかるからだ。
「『教職』として求められる資質能力」が基盤となり、他の3要素を支える。
「授業で求められる資質能力」が三角形の柱、つまり中心的要素となる。
「英語教授に関する知識と教養」「検定試験で測れる英語力」は、授業には直接結びつかないが、「授業で求められる資質能力」を高めるための両輪的要素として存在する。
そしてこれら要素で構成された三角形の上部が、「授業」という見える形で生徒に届く。
教師が要素のいずれかを持ち合わせていない、もしくは欠いていたりすれば、「授業」は傾いたり沈んだりしてしまうだろう。
そのため、これら4要素をバランス良く備え続けることが、英語教師として必要なことなのだ。

そして、この三角形の面積をどんどん大きくしていけば、それに伴い「授業」の面積も増える。
それは、授業内でのコミュニケーションに深みが出たり、教授におけるバリエーションも増えるということだ。
生徒の状況に合わせた「良い」授業を提供することが可能になるのだ。



毎度ながら長くなりすぎてしまったので、次稿では、4月から教師として勤務する私自身が考える「良い」=目指したい英語教師について書き連ねたいと思う。






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