「ふつうに美味しい」の意味
「ふつうに美味しい」
最近よく聞くし、私もつい使ってしまう言葉。
よく考えたら「ふつう」ってなに?
ふつうの味なのか、美味しいのか。
私が使うときは、特別な意味はなく無意識に便利な言葉として使っていた。でも「ふつうに美味しい」と言われたら、少しネガティブに感じてしまう。不味くはないけど、特別おいしいわけではないイメージ。
この言葉についての問題、
昨日のschooの授業で解決したような気がした。
「ふつう」の意味
schooの、ひきた先生による『言葉が「思いつかない」「まとまらない」「伝わらない」がなくなる授業』。
毎回とても勉強になっているので、大好きな授業。
昨日のタイトルは『わかる「微妙な日本語」』
ここで、ふつうの意味が言語化された。
実はこの表現、昔からあったそうだ。
このように昔も、現代の「ふつう」の意味で使われていたようだ。
「ふつう」とは「無条件に」という意味。
上手く言語化されていて納得した。
他にもこのような言葉がある。
「全然、大丈夫!」
この言い方はあっているのだろうか。
私自信、「全然、大丈夫」は日常会話で多用している。
しかし、一般的にはこの言葉遣いは間違っていると言われているため、目上の人には使わないように気を付けている。
この問題もまた、ひきた先生の授業によってすっきりした。
「全然、○○!」も昔から使われていたそうだ。
戦前まで、「全然、~(肯定系)」だったが、
戦後からは、「全然、~(否定系)」と言われるようになった。
そしてまた私たちは戦前使われていた意味に戻っている。
この会話に補足を付けると、
このようになる。
こんな使い方は相手の心配を打ち消すときに、口語としてはOK。
普段自分が何気なく使っている言葉の意味をしっかりと言語化して使い分けることが大切だ。
私も大学の研究で数学を学んでいるが、教授から言葉や記号の意味、定義について意識しなさいとよく言われる。
普段から言葉の意味を言語化できるように意識して生活していこうと思う。
言葉のサイクル
「ふつう」や「全然」のように昔に使われていた言葉の意味が、また現在に戻ってきていることがある。
言葉もファッションのように、ゆっくりとしたサイクルがあるそうだ。
よく最近の若者は言葉遣いがなっていない、と言われ、私も若者の一人として昔より幼稚な言葉になっているのかもと悲しく思っていた。
しかし今回で、若者言葉が一概に間違っているとは言えないのでは?と感じた。
言葉のTPO
ひきた先生は大阪のとある大学での授業も担当しているそうだ。
学生から届いた授業欠席メールにて、
「悲しいことに、授業を欠席します。」といった内容だったそう。
これを聞いて、さすがに私も失礼なのでは?と思った。
教授に「悲しいことに」といった言葉は使わないことが常識だろう。
だが、学生にとっては、これは頑張った方なのだという。
本来「悲報」と書きたい所を「悲しいことに」と頑張って表現したそうだ。
悪気はないと思うが、、、。
また、ひきた先生は学生から「ひきT」と呼ばれているそうだ。
学生同士の会話の中で、教授を○○Tなどと呼ぶことはあるが、本人に面と向かって「○○T」と呼ぶのは勇気がいるし、私には出来ない。
学生は親しみを込めて「ひきT」と呼ぶのだそうだ。
大学生皆がこうではないが、地域や環境、大学によって違うのかな。
面白い。
だが、やはり言葉もTPOを考えて使い分けをするべきだろう。
大学生でも、教授やバイト先、就活など様々な場面で大人の方と接することが多い。
周りの人と良い関係を築くためには、相応の言葉遣いが必須である。
若者らしいフレッシュな雰囲気もありつつ、失礼のない最低限のマナーが必要。
まとめ
日本語って奥深いなーと感じた。
日本語が時代とともに意味が変わってきたため、その言葉が間違っているのか正しいのか判断がより難しくなってきた。
またSNSやメール、チャットなどの発達により書き言葉(丁寧な言葉)と話し言葉(くだけた言葉)の線引きの個人差が大きくなった。
私は初めてLINEやSNSのチャットをする人とは、相手がどんな距離感で会話をするのか見極めて、出来るだけ相手に合わせるようにしている。
日本語の使い方が難しい時代だが、
語彙力を鍛えるとともに、正しい日本語も学んでいこうと思う。