「はじめてのランニングシューズ選び」同行で見えた選ぶときのポイント
先日、「走ってみたいんだけど...」という相談があった友人と一緒にショップを回り、「初めてのランニングシューズ選び」をお手伝いしました。実際に同行して良かったなと思った (気づきがあった) ところがいくつかあったので、体験記&ランニングシューズを選ぶときのポイントを紹介します。
ちゃんと計測したことありますか?「自分の足のこと、分かってなかった」
実際のショップに足を運ぶ理由は、足に合うシューズを探すため。
そして、足に合うシューズを探すには、まず、足のサイズ(足型)を計測するのが鉄則です。前回、実際に試し履きしてください、と書いたのですが、試し履きだけなら通販でいくつかサイズを取り寄せれば可能です。ただ、足の (縦の)長さはもちろん、足の幅、甲の高さ、踵の幅などまで計測するのは、なかなか難しいです。
最近はスマホのカメラを使って計測できるサービスも登場していますが、やはり専用機器で計測してもらうと、情報量 (計測される項目とそれから分かること) が多いなと思いました。
はじめてちゃんと計測してもらった友人曰く、「自分の足のこと、全然分かってなかった」と。(実際のレポートは後述)
複数ブランドのハシゴは原宿が便利!
今回は、ASICS | New Balance | Nike と3つのショップをハシゴしました。事前の友人へのヒアリングでは足幅広めかな?ということだったので、幅広サイズも揃えているブランドを選びました。原宿 | 表参道 には、これら3つのブランド (ランニングシューズが多い店舗) が揃っていて便利でした!(※2022年6月現在)
今回は寄りませんでしたが、足幅細めかも?ということであれば Adidas の店舗もあります。
「足のサイズ測ってもらえますか?」とちゃんと伝えよう。で計測してもらった結果
いざショップに足を踏み入れると、「いらっしゃいませ」とか「なにかお探しですか」とか声をかけられたり (気づかれないときもありますが)。店員さんに「ランニングシューズを探しているのですが、足のサイズを測ってほしいです」と伝えましょう。「シューズを探している」と言った時点で計測を勧められる場合もありますが、そうでなければ、自分からちゃんと「測ってほしい」と伝えるのがポイント。(その時、他の方が計測機器を使っていたりして、うやむやになってしまうケースがありますので。)
今回お邪魔した3つのショップとも、(休日だったので混んでいたのですが) 足の計測をお願いして、無事測っていただくことができました。計測の方法はブランドによって異なりますが、いずれも非接触のタイプでした。
ASICS - 専用マシンで一番詳しい計測、歩き方(走り方)の癖もわかる?!
ASICSは、専用のマシンで計測します。足長 | 足囲 | かかと幅 | 足高 | かかと傾斜角度 | 第一趾側角度 | アーチ高、と一番詳しい計測でした。(計測結果は、現在はプリントアウトした紙ではなく、OneAsics 会員(登録無料) の情報として登録してもらえます)
実は左右で足の長さが違うこと (0.5mmくらい?)、踵の傾斜(足が内側または外側に倒れているかどうか) まで分かります。「なんか長時間歩いていると左の股関節~腰がつらくなる」と言っていた友人、左足の踵の傾斜が外側方向にちょっと大きく(10°以上)、外開き気味に歩いているのが影響しているのでは?という思い当たりのある結果に。
New Balance - こちらも専用マシンでの計測
New Balance では、ちょうど入り口で店員さんに声をかけていただき、3Dスキャンの計測をしていただきました。ここでは、自分のサイズをカードに書き入れてもらうスタイルでした。
Nike - スマホカメラでの計測
Nike はスマホカメラでの計測でした。計測データは自分の Nike アプリから会員(登録無料)の情報として登録してもらう方式でした。
「初心者」×「足型計測」でシューズ選び
足型の計測をしてもらったところで、「ランニングを始めようと思っている初心者です」ということを伝えて、おすすめのシューズを何足か履き比べます。初心者ということで、速さ&軽さよりも、安定性高め&クッション多めのモデルになります。
ASICS - WIDE および プロネーション対応モデルも豊富
GrideRide、GT-2000、GEL-NIMBUS に加えて、足が外に倒れやすい、ということが分かったので、アンダープロネーション (着地の際に足の外側に力がかかる傾向) にも向く GEL-KAYANO をお勧めしてもらいました。友人は、やや足囲 (≒足幅) 広め、甲高め、ということで、WIDE モデルもお試しです。
はじめてランニングシューズを履き比べて「モデルによって全然違う!」とのこと。この中では GEL-KAYANO (WIDE) が一番良さそうなものの、「小指が当たる」ということで何となく足型が合わない様子。なので「ちょっと考えます」と伝えて、一旦次のショップに行きます。
New Balance - 気軽にランを楽しむモデル
只今売り出し中の(?) Fresh Form がイチオシということだったので、Fresh Form 1080 と 880 を両方お試ししました。こちらも幅広サイズ (2E、標準は D) があったのでこちらも試します。
Fresh Form 1080 と 880 は、私も履き比べてみたところ、足型は一緒でしょうか(多分)。1080 の方がクッション厚め&やわらかめ という感じ。これは好みで決めれば良いかと思います。
友人は ASICS に比べてフィットが良い様子で、「ブランドとモデル(足型) によって全然違う」とのこと、Fresh Form 880 を購入候補に挙げてよいレベルに。こちらも一旦保留して次のショップに行きます。
Nike - モデルとデザインで多種類に
Nike は足型を決める モデル とデザイン (カラーリングや素材) によって種類が多く見えるのですが、とりあえず各モデルの最新を試してみることにしました。初心者向けモデルの React、中級者も履いている Air Zoom Pegasus を試します。Air Zoom Pegasus は Wide モデルもあります。(が、試していなかったかと思います。)
友人は、中級者モデルといっても幅広いランナーに対応している Air Zoom Pegasus の方が足型に合うようで、購入候補に挙げつつ、考慮に入ります。
まとめ:「初めて|初心者なので計測を」「ちょっと考えます」は遠慮なく
今回お邪魔したショップでは、どのショップでも足の計測をしていただくことができました。
足にあってないシューズで走って、必要以上にマメができたり、場合によっては怪我したりすることもあります。また、ブランドや(同じブランドでも)シリーズによって足型が異なることも多々あります。
さらに、インソールで走り方の癖 (プロプネーション) を和らげてくれるモデルも存在します(*1)。
(*1) そういった機能がついていないシューズでも市販、またはオーダーメイドのインソールで補助することが可能です。
足型計測してもらっても、いろいろ試着させてもらっても、「一旦保留」は全く問題ないです (と私は思います)。購入しても、足に合わなかったりして履かなくなってしまうのは勿体ない!ランニングを続けるひとになった方が (消耗品である) シューズは (結局) 売れるのではないでしょうか...(と思います)。あと、最近は (モデルとサイズが分かったら) オンラインで買うということも自然な流れになってきています。
もし迷ったら?フィット感の高いほう and 気分がアガるほう
足型計測して、いくつか試し履きを行った上で、いくつかのモデルで迷ったらどうするか。とにかく「足に合う」が一番、足型があっていると、シューズが足と一体化して軽く感じます。
それでも迷うときは、ぜひ「気分がアガるほう」を選んでください。見た目のデザインやカラーリングを含めて、「このシューズを履くと思うと楽しみ、わくわくする」と思えるシューズに出会えたなら、ランニングが楽しくなること間違いなし!(私は、足型があっているシューズでも「今シーズンのカラーリングは好きじゃない」と購入を見送ることもあります。←消耗品だから (?) ストック持っているので)
ランチしながら少し考えてみて、友人はよりフィット感が高かった New Balance の Fresh Form 8080 の購入に至りました。「デザインもかわいい」ということで、納得いくシューズが無事見つかって良かったです!
おまけ: 原宿以外だと、やっぱり!? 神保町
東京23区内の他のエリアで探したい場合、ランニングシューズも含めてランニンググッズが揃うのは、やっぱり神保町かと思います。
ランナー御用達(のひとつ)の MIZUNO のフラッグシップショップでは、ランニングフォーム分析サービスなどもあります。
複数のブランドをまとめて見られるスポーツ用品店で見るときは、ランニングシューズの品ぞろえと同時に、ランニング知識豊富な店員さんがいらっしゃるところが良いですね。ゼビオの御茶ノ水店 (旧 ヴィクトリアだったと思います) は、オーダーメイドのインソールも作れる店舗です。
最初はどのブランドが自分の足に合いやすいのか、各ブランドショップを回って確かめるのが良いかな、と個人的には思います。
ランニングに力を入れているスポーツ用品店では足型計測マシンを備えているところもありますので、足の長さだけでなく足幅(足囲) を含めた計測をしてくれるかどうか、聞いてみると良いかもしれません。