#52 メトホルミン服用において気をつけること
こんにちは。
薬についてちょっと詳しい人(薬剤師)です。
日々の業務で感じたこと、気づき、疑問をつづっています。
さて、前回はインスリン抵抗性を改善する薬として、ビグアナイド薬(メトホルミン)とチアゾリジン薬(ピオグリタゾン)についての話をしました。
実は、メトホルミンって、一時全然使われなくて、最近日の目を見た薬なんです。
それは、関連する薬の副作用のせい。
昔は、乳酸アシドーシスという副作用が起こりやすいんじゃないか、と言われた時代があったそうです。
乳酸アシドーシスとは、血液中に乳酸が異常に溜まりすぎてしまうと、血液が酸性化し、強い倦怠感・吐き気・下痢・筋肉痛などの症状を起こし、ひどいと昏睡状態に陥ります。
これだけ聞くと、怖い薬だ…と感じるのですが、
・腎機能障害
・高齢者
・心臓や肺の機能が低下した人
上記該当の方は、おそらく処方されません。
(排泄がうまくできなかったり、乳酸が溜まりやすい)
それ以外の方で注意が必要なのは、脱水!
下痢や嘔吐、過度のアルコール摂取また利尿剤を飲んでいる方なんかは、適度な水分摂取をするように心がけると副作用対策になります。
メトホルミンを服用中の方で、もうひとつ気をつけるのは、手術や造影剤を使った検査があるときには、基本的には前後2日間は薬をお休みすること。
一時的に腎機能が低下することがあって、薬の血中濃度が上昇してしまうことが考えられるからです。
大切なのは、過度な心配をすることではなく、理解して用心することだと思います。
薬をなぜ飲むのかを含めて。
最近では、ジェネリックや配合剤がたくさん発売されていて、自分が何の薬を飲んでいるのかがわかりにくい時がありますよね。
例えば…
あーややこしい!!
そんな時はお気軽にご相談くださいね。
▷あやこのお薬相談室
みなさんのヘルスリテラシーが向上するためのお手伝いが少しでもできますように。
参考:薬局で使える実践薬学
薬がみえるVol.2
まるごと図解 糖尿病看護&血糖コントロール
引用:武田テバDI-Net
ノバルティスファーマDR’s Net
トーアエイヨー医療関係者向け情報HP
東和薬品医療関係者向けサイト