#42 ワーファリンと納豆の関係
こんにちは。
薬についてちょっと詳しい人(薬剤師)です。
日々の業務で感じたこと、気づき、疑問を綴っています。
ワーファリン®︎って聞いたことありますか?
「血液サラサラの薬」として使われている薬なのですが、ワーファリン®︎を服用している場合、絶対に食べてはいけない身近な食べ物があります。
さて、それはなんでしょう?
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納豆です!!
(タイトルでバレてる)
え?納豆?なんで?
日本人の朝食はご飯・味噌汁・納豆が基本なのに?
それは、納豆…納豆菌が腸内でビタミンKを産生するから。
は?ビタミンK?いきなりどうした?という方、
ご説明しましょう。
ビタミンKは、血液が固まる時に必要な凝固因子を活性化します。
血液凝固因子→Ⅱ、Ⅶ、Ⅸ、Ⅹ因子
(にくなっとうって覚えました。)
血液凝固因子を活性化する…
つまり、血液を止める方向に働きます。
ワーファリン®︎を服用すると、肝臓でビタミンKと拮抗して、ビタミンK依存性凝固因子(II、Ⅶ、Ⅸ、Ⅹ)の産生を阻害するので、血栓(血液の塊)ができにくくなります。
つまり、ワーファリン®︎の効果が弱くなってしまうので、納豆は食べないようにしてください、とお伝えするわけです。
ちなみに
・ビタミンKの必要量は微量
・多くの食品に幅広く含まれている
・腸内細菌によっても産生される
以上のことから、積極的にビタミンKを栄養剤として摂取する必要はありません。
しかし、食材の中にはビタミンKを多く含むものがありますので、ワーファリン®︎を服用している場合は注意が必要です。
青汁、クロレラ、大量の緑黄色野菜
このような食材は納豆同様、摂取を控えていただくようにご案内しています。
この大量の緑黄色野菜ってめちゃくちゃ曖昧なんですが、一時的に大量に食べるのを避けて、毎日だいたい一定量摂っているのは問題ないかと思います。
そもそも
「なぜ血液サラサラの薬を飲む必要があるのか」
こんな疑問がある方もいるかもしれません。
またいずれ書こうと思いますので、お楽しみに。
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参考:ワーファリン®︎インタビューフォーム
薬がみえるvol.1
引用:エーザイHP