就活ではビザ重要! ~ カナダ
私はカナダでプログラマーとして働いているのだが、この1年で2回就活をし、その違いがあまりにも大きかったので記録する。
2度の就活
1回目は2020年2~3月のカレッジを卒業する直前にインターン及び卒業後の就職先を見つけるべく就活を行った。当時はCo-opワークパーミットというインターンとしてフルタイムで働くことのできるビザを持っていた。有給でも無給でも構わないし、インターンというタイトルで働く必要もない。
2回目は、カレッジ卒業後2020年11月にオープンワークパーミットを取得したので2020年12月から2021年2月にかけて転職活動を行った。
私自身
2020年と2021年で私自身違うことは以下の2点。
1. ビザ
2020年: Co-opワークパーミット(数ヶ月で期限)
2021年: オープンワークパーミット(丸3年)
2. 経験
2020年: 日本でバックエンドエンジニア2年
2021年: 上記に加えて、カナダでフロントエンドエンジニア1年
応募した企業・仕事内容
2020年: とにかくどんな企業でもどんな形態(contract, unpaid, part-time含む)でもどんな仕事内容(ソフトウェアエンジニア職のみならずWeb designer, Wordpressエンジニア等含む)にも応募した。
2021年: 形態はpermanent full-time、仕事内容はfull-stack engineerまたはfront-end engineerに絞って応募。
応募数自体はどちらも100社以上応募したと思う。
面接に進めた会社
2020年と2021年ではここが大きく違う。カナダではそれなりの会社の規模の場合はまず書類選考後にphone screeningがある。phone screeningではHRの人が電話をかけてきて簡単な質問をする。それを通ると初めてエンジニアによるテクニカルインタビューやコーディングチャレンジに進むことができる。規模の小さい会社だとHR部門がないのか、いきなりコーディングチャレンジやテクニカルインタビューとなる。
2020年
- phone screening 7社 → 全て不採用
- phone screeningなしでコーディングチャレンジ 3社 → その後テクニカルインタビュー にて 2社(有給) 不採用 , 1社(無給) 採用
結局、無給のインターンのみ採用となった。
2021年
- phone screening 20社 (Developerによるスクリーニングも含む) → 3社 辞退, テクニカルインタビューまたはコーディングチャレンジに進めたのは8社 → その後いくつか面接を得て、1社採用
2021年のほうが応募数は多かったかもしれないが、phone interviewから先に進めた企業の割合が圧倒的に違う。2020年にはそもそも私のスキルを問われる以前にほぼ落ちていた。多くの企業でphone interviewではビザのステータスを聞かれる。やはり採用においてビザはかなり重要だと見て取れる。
リクルーター
次に大きな違いを感じたのはリクルーターからの連絡の質。2020年にもリクルーターから連絡はあったが、それらはほとんど検討違いのものであったり、リクルーティング会社からの連絡で話してみると全く技術を理解していない相手だったり、当時は本当に使えないと思った。2021年は応募していない企業の社内リクルーターからの連絡も数多くあった。しかもUber, Shopify, Yelp, Amazonなど大手企業の社内リクルーターからの連絡もあった。それらの社内リクルーターは会社の内部のことについて理解していて、その後の面接のステップについても明確に説明してくれた。最終的にオファーをもらった会社も最初は社内リクルーターからの連絡だった。
採用された会社
最終的には2020年も2021年も1社のみからオファーをもらったのだが、会社のレベルも待遇も格段に違う。
1社目
- 社員数: 11人(内エンジニア8人)
- 給料: エントリーレベルエンジニアの平均以下(1ヶ月目は無給)
- 形態: Contract(ベネフィット一切なし)
2社目
- 社員数: 1000人以上(内エンジニア30人ほど)
- 給料: インターミディエイトレベルエンジニアの平均レンジ内
- 形態: Permanent full-time(一般的なベネフィットあり)
まとめ
もちろん経験を積んだり就活慣れしたというのもあるが、1年でこんなにも就活のプロセス及び成果に違いがあったのはやはりスキル以外の部分、特にビザによるところが大きいと思われる。カナダは移民に優しい国とはいえ、まずビザがないとチャンスを掴むのが難しいと思う。オープンワークパーミットや永住権がない場合、すごい能力が高いとかじゃない限り、私みたいにビザをもらうまで低待遇の会社で働くことを余儀なくされる可能性がある。
追記
この記事を書いた3ヶ月後にまた転職しました笑。続編はこちら