
ビッグ・リトル・ファームから学ぶ、共に生きること
去年、ある本屋さんを訪れたときに『これだ!』と直感的に思い、その場で購入したのがこの『ソーシャルデザイン グリーンズ編』。
この本が発売されたのが2012年。SDGsやESGなどが広まってきた今よりもずっと前から、NPO法人グリーンズはソーシャルデザインの事例をベースに発信を続けている。
そんなグリーンズを調べていくうちにグリーンズが今掲げている『いかしあうつながり』という言葉に出会います。
『あ、やっぱりこれだ!』と思い、すぐに『greenz people』という有料会員に。移住してから、グリーンズが開催しているオンラインイベントなど色々なものに参加しながら、学んだり考えたりしている。
そんな中で、グリーンズシネマと題して、『ビッグリトルファーム 理想の暮らしのつくり方』のオンライン鑑賞をさせていただいたのですが、まさに「いかしあうつながり」を体現している農場のお話でした。
「#ビッグリトルファーム」のオンライン鑑賞イベント、最終的に423名もの方に参加いただきました(驚) トーク&ダイアログイベントも盛況のうちに終了。「生態系の中での人間の役割とはなにか?」という問いを投げかけてくれる良作でした。#greenzcinema pic.twitter.com/kEChsFced3
— 植原正太郎|グリーンズCOO (@little_shotaro) July 12, 2020
公式サイトにある約2分の予告編動画を見てほしい。
そして、出来ればインタビューも見てほしい。
以下はインタビューの抜粋です。
私たちのような有機農業の経済面を語る前に、いわゆる「産業的農業」の経済面について触れておきたい。この地球上の農業で39%のシェアを占める「産業的農業」に対して、世界中で7000億ドル(約75兆6000億円)もの補助金が投入されている。
それほどのお金をかけているにもかかわらず、「産業的農業」は栄養価の低い作物しか生産できず、おまけに4000億ドル(約43兆円)分に相当する豊かな表土を消滅させている。生物多様性も破壊しているし、本来なら海に流れるべき水を浪費した上に海洋の酸性化や汚染まで引き起こしている。しかも「産業的農業」に従事している農家は、多額の補助金を与えられているにもかかわらず米国だけで4000億ドル(同)もの負債を抱えているのだ。
このように「産業的農業」は大地から良いものを抽出し尽くすだけの破壊的な農業のやり方で、経済的にも破綻しており将来はない。私たちがやらなくてはならないのは、「これから3年間の利益率向上」ではなく、「これから30年後も農業をやっていける可能性を創り出す」こと。**その答えが映画で取り上げた「アプリコット・レーン・ファーム」のような「再生的農業」であり、次の世代も農業が続けられるようにすることなのだ。
昨日私が書いたnoteの記事にもつながるのだけれども、生態系を取り戻すこと・自然と共に生きることについて、もっと考えていかないといけないと思う。
歴史上、まずは生産能力を高める必要があったのはわかるし、その力を必要としている途上国が今もあることはわかる。でも、人類は変わっていかないといけない。改めて、地球と良い関係を再構築していかないといけない。
この映画は、その関係性の再構築の結果は、人間も動物も自然にとっても良い関係であるということを教えてくれるものでした。