つぶやき20日目(https://youtu.be/dp1F-YrsdnI から転載)

ワクチンの接種が始まって、なんとかこの状況を抜け出せそうではありますよね。でも、ワクチンって一体何なのでしょう。今使われているワクチンは少し違うようです。

ワクチンの話をする前に免疫の話をしましょう。体にウイルスが入ろうとすると、皮膚などがあるのである程度は守られますが、やっぱり口や目などから入ってしまいます。そこで、体のなかで体をウイルスから守るための免疫反応が起こります。まず、ウイルスの形を体が認識します。そうしないと、味方を攻撃してしまうかもしれないからですね。そして、敵の情報を手に入れると、一気にそのウイルスに対する武器(抗体)を作りまくります。そしてウイルスをその武器をもって排除するのです。ちなみに、体の中で戦いが起きるので、熱が出たりします。

体のなかにウイルスがまた入ってきたらどうなるでしょう。そうです、武器がもうあるので、めちゃくちゃウイルスを排除しやすくなります。武器の調達が早いし、武器の量も多いです。

この仕組みを利用したのがワクチンです。従来のワクチンというのは、ウイルスを弱毒化、無毒化したものを打ち込んでいました。すると、そのウイルスの形を体が認識し、大した攻撃でないにも拘らずそのウイルスの情報をゲットできます。なので、本物のウイルスがいざ入ってきた時は、ワクチンを打っていたほうが症状が軽くなるのです。

今回よく聞くRNAワクチンは少し仕組みが違います。RNAというのはDNAから作られるもので、今回は体(タンパク質)を作るための設計図だと思ってくれたらいいです。そして今回のワクチンにはあるRNA、つまり何かを作るためのRNAが入っています。それは、「ウイルスの形をしてるけど、中身が空っぽなやつ」です。
なので、その設計図が入ってきて、その通りに作っていくと敵の姿形をしているけど、攻撃は全然してこないやつ、が作れます。なので、従来のワクチンとは違い、本物のウイルスを打ち込んでいるわけではないので、ワクチンによる感染はあり得なくなりました。さらに、今回の新型コロナウイルスに対するワクチンには、感染そのものを防ぐ効果もあることが分かっています。つまり、「インフルのワクチン打つんだけど、いっつもかかっちゃうんだよねー」みたいなことが従来のワクチンにはありましたが、今回のワクチンではそもそもかからないことさえある、つまり感染症の拡大防止に繋がっている、といえます。

なんだかワクチンを打ったら5Gが何ちゃらみたいなトンデモ理論(ニセ科学)があるみたいですが、そういう主張には科学的根拠がありません、もしくは科学を間違って使ってあたかも本当のように見せています。私たちがそれに惑わされないようにするには知識が必要です。この世の中を生き抜くには、最低限の科学リテラシーが必要と言えるでしょう。

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