『情報と向き合う』ということ

本記事では、主に私が『情報』という観点から現代社会に対して日頃から考えていることと、『情報との向き合い方』により、結果的に人生の歩み方をどう変えていけるかについて議論していきます。


✅️1.『情報』は意思決定を可能にする

まず始めに、そもそも『情報』とは何か?について軽く触れていくこととします。

『データ』と『情報』というそれぞれの2つの言葉がありますが、それぞれの用語は、多くの場合は区別されずに使われることも多いです。
しかししいて言えば

  • 『データ』は単なる事柄の集合体

  • 『情報』データを処理して特定のコンテキストで提示され、有益な方法で解釈可能にしたもの

とされています。例えば、年間売上高のデータから、製品の「平均売上」と「特定期間での売上」を比較することで有益な『情報』が得られることがあります。

つまり、『情報』は知識を創出し、意思決定を可能にするものと言えます。

言い換えれば、情報を得ていくことで、私達の人生のこれからを決定していけるのです。逆に言えば、情報の取得を放棄することで、その人の人生が第三者により意思決定をされる機会を急激に増やすことになります。


✅️2.「情報の取り扱い難易度格差」による搾取

- 搾取 -
すなわち、階級社会においては、基本的な生産手段を所有する支配階級が、非所有の直接生産者を、その生活の維持に必要な労働以上に働かせ、そこから発生する剰余労働の生産物を、その生産に要した諸費用の増加分、つまり剰余価値(物)として領有する。

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組織や団体の中で活動をする際、通常、自分の役割分担が決まっています。そして、多くの場合、自分以外の人々がどういう活動をしているかが大雑把にしか認識できていないことがほとんどだと思います。

私が特に問題提起をしたい点は「普段から複雑で大量の情報を取り扱うことを強いられる仕事(以下、多忙な人とします)」と「それをしなくてすむ人(以下、余暇人「よかびと」とします)」の関係性についてです。

余暇人は以下のような特徴があります。

  • 比較的単純な作業に従事している

  • 普段から扱う情報の流動性が低い

  • 多忙な人を監視する時間がある

  • 多忙な人から利益を搾取する情報を独占している

一見して、余暇人は組織から白い目で見られそうな立場に思われますが、実際には年功序列制などの機能に一役買い、面倒な業務(主に大量の情報を処理する仕事)を一部の人間に押し付ける上で暗黙的に必要とされる人々です。

通常、大量の情報から必要なものを探し、そこから意思決定を行ない、行動に移す一連の流れは(慣れていないと特に)その人のかなりの時間と体力を奪っていきます。

言い換えれば、多忙な人は、忙殺により一方的な搾取の関係に疑問を持たないようにさせられているのです。

さらに、世の中では多くの人が余暇人を目指して生きている事実があります。

正直、この事実に関する良し悪しを私は議論するつもりはありませんし、この格差の存在自体は永久に消えることは無いとも思っています。ただし、より多くの方がこの事実を把握することに意味はあるでしょうし、特に格差が極端になると社会が歪になってしまう(長期間において極端な「多忙な人」と「余暇人」の関係が続いてしまう)ことも予想されます。

しかし、長い目で見ると「多忙な人」と「余暇人」は状況により移り変わることが普通ですし、永久に余暇人を続けられる人は皆無だと思います。何故ならば、その状況は必ず社会全体、もしくはコミュニティ内の少なくとも一部の多忙な人に認知され、その人達の中に反発する感情が芽生えるからです。

その点から『どんな人間であろうと、情報に向き合う姿勢は必要である』と言えます。


✅️3. 情報を「アクセサリー」にする行為

自分の見栄えをよく見せたり、政治的な理由などにより『情報を(自分をよく見せるための)アクセサリーのように利用』する人は世の中に多く存在します。

これについて私が思うメリットは以下です。

  • 自身のブランディングに活用できる

  • 他者に対して威圧する効果が期待できる

ざっくり言ってしまえば他者の意思決定の材料に、自分に有利なものを含めることが可能です。自分に都合がいい情報を相手に押し付けるのですから当然といえば当然ですが。


一方で、以下のデメリットも考えられます。

  • 押し付けがましいため、他者が嫌悪しやすい

  • 情報の流動性が悪くなり、治安が悪化し、生産性が下がる

  • 仕掛けた側から見て、「相手が求めているもの」が見えづらくなる

どれについても言えることとして、コミュニケーションに軋轢が生じやすくなる特徴があります。

使い方を間違えなければうまく立ち回る際に有効活用できそうですが、基本的に他者の意思決定に強制的に介入している点で注意が必要です。


✅️4. 情報に向き合う際は「かしこまらない」「気張らない」

何か物事を始める際、変に緊張というか、ありもしない壁を感じてなかなか進まない、という経験をされた方も多いのではないでしょうか。実際に、スポーツや特定の込み入った趣味などで、なんとなく理解している、やっていると他人に言えるようになるまでにしばらく時間がかかるものもあります。

そういう場合、まずは「情報から入る」ことをオススメします。もちろん、情報を取得するのもコストがかかるわけですが、私の記事を閲覧している方の中には情報整理の方法を私の記事(基本編小ネタ編PowerPoint編など)から知っているという方も多いのではないでしょうか。

これらの方法さえ知っていれば、効率的に情報を扱えるため、一気に多くの情報を捌かなければならない、ということもなくなります。一方で、人が『情報』の観点から余計に疲弊するのは「記憶しなければならない事が多すぎる」「手元に情報がない」「必要な情報の検索に時間がかかる」「扱うべき情報がごちゃごちゃしている」などの場合です。

例えば、「今日の予定や買い物のリストを長時間覚えていなければならない」ことを想像いただくと、それだけでもかなりの体力を使うことが感覚として分かるかと思います。この対策として、ToDoリストと通知をうまく活用すれば記憶しなければならないことはほぼ無くなり、頭のリソースを別のことに使うことができます。

また、個人的にオススメなのは、何かを「学ぶ」という、ややストイックなテンションよりかは、『情報を(まるで花見でもするかのように)観覧する』ようなテンションで物事に取り組むことです。情報に触れるのに大した理由もなく畏敬の念を抱くのは、自分の意思決定力をいたずらに下げます。

未知の領域に足を踏み入れるのはそれなりに勇気が必要です。そういう場合は、読書の際に1ページ目をめくるような、いつでも別のことができるようなテンションで足を踏み入れると楽な気持ちで入り込めるかと思います

しかし、よく考えなければ行動に移してはならない(それこそ大量の情報からしっかりと意思決定すべき)ものも存在します。例えばペット関係は要注意です。命を取り扱うわけですし、最悪、第三者に危害を加える可能性もあります


✅️5. 「悩み相談」は情報をひたすら集めよ!

たまに、誰かの悩みの相談を受けたり、逆に誰かに悩みを相談することがあるかと思います。そして、その多くは「相談者がざっくりとした情報を伝え、そこから相談相手が自分なりの解決方法を伝えて相談のやり取りが終了する」のではないでしょうか。

もちろん、相談者の中には『自分の悩みをとりあえず誰かに打ち明けたい』『話を聞いてもらえればいい』という方もいるでしょうし、ある程度気持ちが楽になることもあるでしょう。

しかし、本気で自分の悩みを根本から解決することを狙うのであれば、ひたすら情報を集め、相談相手と協力して最大限のコネを利用するように働きかけるべきです。

何度も申し上げますが、意思決定は情報に基づいて行なわれます。はっきり言えば、情報が不足していれば問題の解決には至らないのです。

問題を解決するための情報は『なるべく多種多様の人から集める』のがオススメです。色々な見地からその問題を解決するためのピースがどんどん集まるからです。

問題が解決しない大きな原因の一つが『相談者が自分の環境を変えられない理由があるから』です。多くの人を巻き込むことで、自分の環境、状況を変える突破口が見えてくることがあります。

是非『観覧するような楽な気持ち』でその一歩を踏み出してみて下さい。うまくすれば悩みを持つあなたの人生をより良い方向に変えられるはずです。


✅️6. 次に何をやるかを『記録』してから休む

ちょっとしたテクニックの話になります。

例えば、何らかの作業が一区切りついて一旦休む、といったことは皆さんの生活の中でもよくある光景かと思います。しかし、「ある程度休憩した後、休憩前に何をしていたかをうっかり忘れてしまった」というような経験はありませんでしょうか。

数十分、数時間前ならまだ思い出せそうですが、数日以上空いてしまった場合などは思い出すのも一苦労、なんてことはよくあります。

言い換えれば、「次に何をやるかの情報を探す手間」がかかります。情報を探す行為というのは想像以上にコストがかかる行為です。

その対策として、『いつも目にする箇所に、次に何をやるのかや、今後の予定などを記しておく』ことをオススメします。

現代人なら多くの方は頻繁にスマートフォンやPCなどを目にする機会があると思います。もしくは自室の作業スペースとなる机の上でもいいですし、とにかく普段から見逃しがなるべく無いような場所に、ToDoを記録しておきます。

なお、ToDoを残す場所は2つ以上に増やさないことです。探す箇所が2つ以上になると、目的のものがどちらにあるかが確定せず、探す労力が想像以上に増えます。

簡単なことではあるのですが、意外にもこれを普段からやっておくことで無駄な労力を大幅に削減できるものです。

予定についての情報を記憶に頼る生活はやめましょう。人間は大抵のことは時間とともに忘れます。


✅️まとめ

今回の記事は、「私がとにかく書きたいことをざっくばらんに書いた」ものとなっており、また記事の閲覧者にとって様々な思考を巡らせるものだった思います。

あなたにとって、情報に対する向き合い方を再確認させ、プラスになるような内容であったのならば幸いです。もし、当記事をはじめ、私の書く全ての記事に対してご意見があれば是非コメントなどにお寄せ下さい。


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以上です。お読みいただきありがとうございました。


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綾沙汰
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