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わたしたちという礫へ
個展「礫の歌」、会期の折返しを過ぎ、残り4営業日となりました。
(サニーさんは月曜定休日)
遠く近く、気にかけてくださりありがとうございます。
新刊詩集『礫の歌』を手にとってくださった方も、ありがとうございます。
個展と新刊についてのこと、端書きとしていろいろ書いていましたが今一度まとめておきます。
浜辺に転がる石の模様は、地球が描いた景色。
誰の思惑も介入していないその景色に、別の星のことを思いました。肉体を離れた後ならば一瞬立ち寄れるかもしれない、そんな気がするなつかしい吹雪を窓のむこうに映し、本の中に綴じました。
見ているあなたを、読んでいるあなたを一瞬だけでも遠くへ連れてゆければと願って。
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生きていく内にもたらされてゆく記号的な属性。人種、言語、年齢、性別、容姿、選んできた道程、その他あなたを構成する「言葉になったもの」。そして思想の違い、性質の違い、感じ方の違い、信じるものの違い。違いの乗り越え方もまた、ひとりひとり異なる。
私はひとつひとつの問題の中で起きていることを多く語れないけれど、違いの乗り越え方を社会全体で模索しているときなのだと感じています。
それでも、たった今、私たちが生きているこの世は、ただここにいる、それだけのことが難しい場所のように思えてしまう。呻きに近い今回の詩群は、ただ存在することのままならなさの前でしゃがみこみ書いたもの。自分にできることがあるとしたらきっと、答えを提示することではなく、問いを分かち合うこと。違う景色を差し出すこと。
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世界への信頼とここにある安心について、ひきつづき考えています。
自分で自分をゆるすことも、相手をゆるすこともむずかしい私たちをすでにゆるしているもの、ここにある安心のこと。私はたまたま「信仰」について日常的に触れながら考える道をゆくことになったけれど、いろんなやり方があっていいという考えに変わりはないです。
同じじゃなくてもいい。
あなたにとっての安心が今ここにあるように。
個展「礫の歌」は店頭、オンラインストアともに28日(木)まで!
最終日はサニーさん店頭にいます。