2: Edinburgh フリンジフェス参加の記録
場当たりリハ
翌日7/31は朝早くから場当たりリハ。
改めて楽屋エリアへ小道具やお衣装を搬入し、さっそくステージを使って場当たり開始。
CHALLENGEはエディンバラ渡航直前に、日本でほぼ近いサイズ感の劇場にて既に一度プレ公演を行っている。
CHALLENGE自体は4度目の再演となるが、劇場やキャスト、台本の変更によってかなり異なるところがある。
エディンバラ公演では、上手と下手の裏動線がない劇場なのが特徴的だった。
プレ公演のおかげでかなりサクサクと順調に場当たりがすすみ、4時間ほどスケジュールをもらっていたが、かなり前倒しで終えることが出来た。
心配していた開演前後の転換もなんとかなりそうな兆しがみえた。
転換について
12:40開演の私達CHALLENGEは、前の団体が12:10に終演すると、前の団体のバラシと同時進行で、すごい勢いでうわーーーーっと開演準備。音響照明、舞台セットを設置して小道具をプリセット。
照明の仕込み変えは劇場の照明さんがしてくれました。
正味30分の転換で全ての仕込みを終えて、舞台が出来上がり次第お客様のご入場という流れ。
ウエスPさんが「ルミネの転換みたい」と仰っていたので、吉本勢だからこそ慣れた手つきでサクサク準備できたのかも知れない。
私はその表現が面白くて、毎日ルミネルミネと言いながら自分の小道具を上下の袖へセット。
ちなみに上手袖は重たい扉を挟んで楽屋に通じており、下手の袖はほぼなし。
自分のことは自分で、それ以外もどんどん気にかけていこうというのがCHALLENGEの基本姿勢で、舞台セットの組み立てや持ち運びなんかもガンガンキャストで回します。
前の団体のどでかい舞台セットの運搬も男性陣がお手伝い。
袖からステージが階段で、ステージまで1mほどの高さがあり、かつ楽屋自体も大学の階段教室の風体なのでかなり大変です。
私自身も小劇場&テント演劇出身だからこそ役立ったことが多々。
思えば、吉本舞台を多く手掛ける舞台監督さんに、音楽フェスも多数経験されているプロの音響さん、ショー経験多数のスタイリストさんに、海外経験豊富なウエスPさん、ストリート発のGABEZさん、好奇心旺盛かつポジティブで優しいお人柄の久保田さんに、それをまとめる石田さんを全員が絶対的にリスペクトしているという環境だったのがCHALLENGEの強味だと思う。
お客様の入場開始から開演までが正味10分ほど。自由席なので、どんどん座っていただく。客席へは手馴れた様子で現地の劇場スタッフさんが案内し、オンタイムでいざ開演!
終演後は、舞台上を一刻も早くからっぽにして次の団体にお渡しする。
着替えや細かい片付けは後回しにして、とにかく舞台上と袖から全てのものを回収するのだ。
楽屋は好きな時間まで使えるため、舞台上が全てゼロになってから落ち着いて翌日の準備などができる。
どの劇場も演目毎に短時間で舞台セットをまるまる作り替えるので、なるべく簡易的なつくりが多かった印象です。
とある700キャパ程度の劇場では演劇(1シチュエーションの室内美術と生演奏用キーボード)▶︎ダンス(ほぼ素舞台にDJブース)と連続して観ましたが、CHALLENGEと同じく転換30分。
前の団体の出演者も秒で楽屋を出ていました。
楽屋
CHALLENGEの場合は楽屋専用の鍵のかかる個室はなく、美術やお衣装や小道具を置いておける仕切りがあるオープンスペースと、隣接して黒布で仕切られたお着替えコーナーがあるといった感じ。
劇場からの貸出はほぼなく、電源の延長ケーブル程度で、これも他団体と共有。
全ての団体が共有で使うお衣装用のハンガーラックは楽屋エリアの奥にあるけれど、それを袖へ移動することはできません。
CHALLENGEではなかったけれど、与えられたオープンスペースの区画に入りきらない大きな美術などは団体で置き場所を融通しあってました。
なくなっても文句は言えないような状況です。
やはり海外なので万が一のことを考えて、パスポートなどの貴重品は本番中は吉本社員さんに預けるなどの対策をしました。
場当たり後
朝からゴリゴリと場当たりをすすめ、終わった頃にはすっかり午後を過ぎたので、ひとまず一度各々のおうちへ戻り、お衣装チームは早着替え用のハンガーラックを買い出しへ、ほかはとりあえず腹ごしらえをしようということに。
すっかりみんなのシェフとなった舞台監督さんとGABEZさんのマネージャーさんが、日本から持ってきたお素麺を作ってくださることとなり、有難くいただく。
買い出しから戻られたお衣装ハウスの皆様も合流し、お素麺だけでなくお肉やなにやらどんどんたくさん作っていただき、お腹がいっぱいになったので、観光でもしようかと話していたが、今日はもう楽しく過ごそうとなった。
ジェラート屋さんへ
たくさんおしゃべりをして、まだまだ明るい時間だったので、私はチェックしていたジェラート屋さんへ。
エディンバラには街中の至る所にジェラートショップがあって、どこも本当においしかった。
中でもこの日に行ったグラスマーケットにあるメアリーズミルクバーは常に長蛇の行列ができる超人気店で、おいしかったのでまた行こうと思ったが、なかなか時間がなくて再訪は叶わなかった。
私はゴートミルクと無花果のジェラートと、ヘーゼルナッツのダブル。
スタイリストさんたちや吉本社員さんと行ったので一口ずつシェアして、どの味もおいしかったけど、特に有名だという塩キャラメルがとってもおいしかった。
エディンバラ城に続く階段の途中の芝生でジェラートをつついていたら、だんだん日が暮れてきた。
夏のエディンバラはとっても日が長い。
朝は6時に起きたときにはすっかり明るかったし、夜は21時過ぎでようやく日が傾きはじめる。
日本での感覚と全く違うので、まだまだ明るいからと油断していたらかなり遅い時間だったことがたくさんあったし、時差ボケか太陽のせいかわからないが、晩ごはんが食べたくなるのもだいぶ遅くなってからだった。
時差ボケか、飛行機で一睡もできないまま今朝も朝が早かったせいか、帰宅即バタンキューでバタバタとお風呂に入って即寝してしまった。
が、これが良くなかった……。
つづく。