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当時の日記より14@2009 1/27
姫(母)が何やら台所で探し物をしている。
「この家には何も食べるものがないのよね。まぁいいわ、明日買い物にでも行くから。あ、お天気が良ければの話だけど」
姫は独り言が多く、これには猛烈に悩まされた。言葉=音。頭に思いついたことを片っ端から言葉にしてしまうため、私に話しかけている訳ではない。言葉に重きを置いてないから、思考が言葉でだだ漏れしているだけだ。父も私もそこに気づかなかったから、嫌味を呟いているのだと思い時々苛立って反応する。だから姫曰く「パパと卯月は本当に短気。何でいつも突然怒り出すのよ」という解釈になるのだろうと今更気づいた。
厄介なのはその独り言の間に、実際に私へ向けた発言が混ざっていること。思考と問いかけの区別がないのだ。言葉=音だから。独り言だろうと思って気にせずにいると「聞いてるんだからちゃんと答えなさいよっ」と怒り出す。いや、もうマジで面倒。
そして突然
「支払いはもうしてきてくれたの?してないんでしょう。だったらもういいわよ、明日出かけたついでに私がするから」
癇に障った。
「ねぇ、一体何を探しているの?その探しても見つからないもの、私が今から買ってくるよ。それに支払いまだかって、そもそも頼まれてないからね。頼まれたのにやっていないなら責められても仕方ないと思うよ。頼まれてないのにやってないって文句言われる筋合いは無いから。」
「卯月は本当にしつこい。同じ話をねちねちと繰り返すのよね。そんな風に育てた覚えはないのに、どうしてかしら」
「何を探してるのか言ってよ、買ってくるから」
「明日の朝食と昼食に食べる物が何もないわよ」
「ご飯(白米)があるでしょ」
「なんで朝からご飯食べなきゃならないのよ。パン!」
パンと言われるとうんざりする。一斤ノースライスはコンビニで済む買い物じゃない。
「パン屋まで行くのは面倒だから嫌」
「あ、コンビニだったらサンドイッチでいいわよ。サンドイッチ買ってきてよ」
何がサンドイッチでいいわよ、だ。卵サンドは嫌い、チーズがはさんであるものも嫌い。(卵もチーズも単体では食べる。サンドイッチの具材になるのが許せないらしい)何を選べと?大体この家は食べ物だらけ。何もないって言われるのが猛烈にムカつく。
ネットで検索したらこう書かれていた。「アスペルガーの悪い点は非を認めないこと。人の感情に寄り添う機能が欠けているから」
分かる。分かるよ、理屈では。だからって一から十まで私が一方的に我慢し続けたら丸く収まる話なの?そうじゃないよね!