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当時の日記より47@2009 9/11

退院前のカンファレンスで原発がんが縮小してきたと知らされる。しかも脳転移したと思われる場所まで消滅。主治医がいよいよ「僕もうなんだか分かりません」不死身なのか。

退院。退院の日のスケジュールは私の自宅より夫に車を出してもらって午前中に病院へ行き、大荷物と共に実家へ戻る。途中のコンビニで昼食を買うのがルーティンだ。足元がおぼつかないので私だけが店内へ。

欲しい物を尋ねると「甘いもの」具体的に言って欲しいと頼むが、甘いものとしか言わず。どうせ何を買ってもケチをつけられるのだし、冷やし中華と目についたお団子を購入。

夫はすぐ帰宅し、また姫(母)と私の長い時間がスタートする。買い物の中身を確認した姫の第一声が

「どうしてお漬物買ってこなかったのよ」

「頼まれてないから」

「そんなの言わなくても気を回すのが普通でしょ」

早々に喧嘩するのも面倒でぐっと堪える。すると

「甘いものってみたらし団子買ったの?私はあんこの何かが食べたかった」

いやもう堪えるの無理。

「言ってることおかしくない?私さっきちゃんと尋ねたよ、何が欲しいかって。その時にあんこのお菓子って言えば良かったんじゃないの?言わずに今更文句つけられてもたまんないよ」

あぁまたくだらない言い争いの日々が始まるのか。早く入院日にならないかな。

9/12

夕食作りの最中、何気なく質問した。

「白いご飯もあるけど、炊き込みご飯も冷凍してあるよ。どっちが食べたい?」

すると姫はバカにしたような声音で

「へぇぇ。炊き込みご飯だけ出しておかずは作らないって魂胆ね」

いや、どうしてそうなる?

「そんなこと一言も言ってないでしょ。どっちが食べたいか聞いただけじゃない」

すると今度は馬鹿にしたとかなんとか更に怒る。お手上げ。

夕食後にさつまいもを蒸かすと言い出した。あれも嫌これも嫌と駄々をこね続けた結果、痩せてきた姫。もともと細いのに食べないから痩せる。そして出ないのは当然の結果だ。

病室で誰かが「便秘続きだから下剤をもらった」という会話を耳にしたらしく、出さなくてはならないと躍起になっている。だからさつまいもにこだわる。

「お願い。落ち着いて聞いて。姫は健康な頃から毎日なんて出なかったんだよね。病気になって食べる量が減ってきたらなおさらだよ。毎日きちんとお通じのある人、無い人みんなそれぞれ。もう少しおおらかに考えていたほうがいいよ」

大激怒。

「そうやってぎゃんぎゃん責められるから私は具合が悪くなるのよ!!はいはい分かった、もういいですっ」

次の入院はいつですか?あぁ昨日退院してきたばかりでした...。




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